ノーネーム

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2/12/2024, 12:52:39 PM

伝えたい

伝えたい事はもうないよ
やめたんだ、もう
このまま社会に飼い殺され
それでいいと思うから

羨ましくはあるよ
自分の意思を伝える人は
それがどんな皮肉だって
格好良く見えてしまうから

誰も耳を塞いではないのに
届かないと思い込んでる
そんな自分が情けなくなるけど

1/24/2024, 12:17:26 PM


誕生日はいつもろくな事が無かった
だから僕は産まれてきてはいけなかったのだと
この日になるといつも思う

どうにかなるよ、と柔らかな色と
どうにでもなれ、と突き刺す光と
それは僕が作り上げた逆光だ

僕はその中心で真っ黒になったまま
自分が産まれた意味を探した

でも見つからなかったから
何もかも諦めてただ息をしていた

振り向けば その光に飛び込んでしまえば
楽になれるのに

どうにかなるから、と柔く弾かれ
どうにでもなっちまえ、と突き放され
それが僕の作り上げた逆光なら

強くなれるかな、
僕はまだ、強くなれるかな

10/6/2023, 1:49:36 PM


ただひたすらに走らせていた
そのペン先がふと止まった

書き続けなければいけないのだ
早く、早くこの物語の結末を書き切って

終わらせてしまいたいのだ
僕の手を、僕自身の事も

楽しかった事も嫌だった事も
同じだけあった
希望も失望も両手から溢れるほど
抱いてきた

だからなんなのだろうか

得たものと失ったもの
どちらが多いかとか

涙の数と嘘の数を
足したり引いたり

愛と金はどちらが重いか
壊れた天秤とにらめっこして

面倒くさくなって
何度もペンをへし折って

酸いも甘いも味わって
どんな後味でも僕には無意味で

物語の結末も決められないまま

巡る四季の色を眺めて
その中で僕は
ただ、ただ過ぎた日を想うのだ

9/10/2023, 1:46:37 PM


喪ったもの、失ったもの
その重さも数も
その時に感じた想いも痛みも
いつまで経っても消えなくて

見えないくせにいつまでも
古傷のように疼いて痛んで

いきなり襲いくるもんだから
息苦しくて、どこか淋しくて虚しくて

もう慣れたはずなのに、
その夜は眠れずに
震えた指で唇で煙草を咥えた

吐いた煙が淀んで
僕自身を隠すように包むから
なんだか泣きたくなる

喪失感が心に穴を開けるだけなら
どうしてこんなに痛むのだろうか


喪う事も失う事も避けられないんだったら
何度やり過ごせば楽になれる?

9/9/2023, 3:34:09 PM


別に
世界に一つだけじゃなくて良かった

誰かと同じで良かった
個性、多様性、そんなの無しに

毎日同じ時間に起きて
同じ服、同じものを食べて
同じ歩幅で歩いて
同じ事をして
同じ時間に寝て
繰り返し、繰り返し、繰り返し、

そして
適当な年齢で死ねたなら
僕は別にそれで良かった

みんな違っていいんだ、って
今の僕には思えなくて

出る杭は必ず打たれる
みんな違うから
そこに憎しみも妬みも生まれる

いっそ心が無かったら
争いもきっと生まれやしなかった

世界に一つだけだと言われるから
だから誰も自分以外を理解できないの

だから僕は誰かと同じ人生で
別に良かったんだ
あわよくば君みたいな人生が
良かったんだ

そしたらあの日
あの場所から一緒に飛んで逝けたのに

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