ノーネーム

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7/13/2022, 10:09:58 PM

流れてくる優越感に身をゆだねた

倍になって押し寄せてくる劣等感を遠目に見て

打ちのめされる事は分かっているのに
もう何度目だろう


結局それでしか保てないのだ、僕は

手を差し伸べて欲しいのだ、ほんとは


何も考えず  特別幸せでも不幸でもなく
ただ普通に生きて 普通に死にたい

それだけなのにな


まったく 
めんどくさいよなぁ 人間て

7/11/2022, 1:52:27 PM

たった一件のLINEを
今も待っている

別に女々しくとかそんなじゃないよ

僕は元気でやってるよ

さすがにあの時は参ったけど
心の傷を抉り
君に見せつけてやりたいくらいだったよ

でも時がほんとに解決してくれたもんだから
ただただ歳を取ってくのも悪くないね

一言聞いてみたい事があるんだよ
「本当はあの時君はさ…」

その答えがどうだったとしても

ただ最後に一言
君に言いたい事があるんだよ




7/10/2022, 1:53:04 PM

懐かしい夢を、見た気がする


その頃はまだ自分は欲張りで
頑張ればなんだって出来るんだって
そう思っていたっけ

大人が嫌いなくせにいい子のふりして
心の中ではよく馬鹿にしてた

そんな大人達によって作られた
変わらない毎日の中で
自由が無い事をいつも嘆いていたけれど

ただそれってさ
はみ出さないように
僕らは守られていたんだなって

今なら分かるよ
自由なんて切符を持った瞬間
社会に揉まれて 線からはみ出て
下手すりゃ轢かれる

朝、目が覚めたら泣いていたのは
あの頃なりたくない大人に
自分はなってしまったから

どうしても、どうしても戻りたいと
叶わない欲で枕が滲んでも

それでも今の自分に 
どこかまだ期待してしまっているから

7/9/2022, 3:47:29 AM

街の明かりに誘われて羽虫が一匹飛んでいた
闇と光の間をゆらゆらと
彷徨っているのか強がってるのか
それでも器用に飛んでいた

ここは自由な世界だよ
行きたい所で生きていいのだと
教えられた記憶がある

そんな世界で

誰かは自分の正義の為だけに銃口を向け

誰かは涙を流し花を手向け

誰かはアレのせいだと怒りをぶちまけ

誰かは何も出来ずたらればで嘆き

誰かは見えない所で薄ら笑い

誰かは変わらず日常に身を置く

さて 僕はどれだろうか
それとも どれでもないのだろうか

街の明かりが消えて 空が静かに目を覚ます頃
結局僕は分からないまま
空はいつもと変わらないまま

今日もまた一日が始まる

7/8/2022, 2:20:58 AM

七夕飾りになれなかった笹が
カサカサ乾いた音で揺れていた

どんよりと曇った日暮れ時
どうやら今年もあの二人は会えないらしい
それでも変わらず
お互いを愛し、待ち続けるんだろう

そんな事思う僕の側を
知らない二人が通り過ぎた
手を繋いだ後ろ姿 楽しそうな声 

君と僕には無理だったね
君の耳飾りは短冊のように揺れていて
流れた涙は天の川のように綺麗で

でも見ないふりした

ずっと愛せる程僕は強くなかったし
待ち続けられる程君は僕を愛せなかった
お互い様だよ

憂いているのはあの笹と僕くらいで
後ろ姿を見送りながら

ただ僕は色も無い空にあの日を映した
一瞬だけ二つの星が見えた気がした


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