ねぇ 気づいてる?
こういうときって、手を繋ぐんだよ
すれ違うカップルは みんなそうしてる
こんな寒い日は 可愛い彼女の冷えた手を
自分のコートに引っ張り込んで
温めるのがセオリーなんだよ
ねぇ、わたしもう息切れ甚だしいよ
こんな坂道はね、かよわい彼女の手を引いて
坂道をフォローするもんなんだよ
なんで、そんな、
涼しい顔してさ、ねぇ、聞いてる?
だから、なんで そんな自分だけ、
サクサク進んで、いっちゃうの‥はぁ
笑ってないで、手を 引きなさいよ
えっ そりゃ 冷たいでしょうが
ケチ! ケチ! あっためろよー!あほー!
周りを、みならいなさいよ!
なんで、わたしばっかり、喋ってんの、よ!
あほー!!!!!!
(紅葉散策にて。)
◇手を繋いで◇
意識を手放せば
奔放な世界へと迷い込む
時にシリアス 時に愛おしく
支離滅裂もいいところ
あなたが 空飛ぶバスの中で
そのままでいい とさようならを言った
わたしは泣きながら 目を覚ましたんだ
大きな鍔の帽子の女性に
何故かな ロックオンされて
彼女の作った世界で得体の知れない人型が
うろうろ歩き回る室内で 怯えて暗闇に隠れ
理解が追いつかないまま 彼女に
そろそろね どうしてだと思う?
なんて囁かれて
はてなのまま起き上がる
こっちじゃ説明のつかないことばかり
思い通りになんかいかないし
どんなに想ったって
肝心のあなたは出てきてくれないの
こっちでも会えないのに、だよ
◇夢と現実◇
急速に 落下するように
あなたの奏でる音に溺れていく
その声 もっと聴きたい
その低音 最高だわ
何度も何度もリピートして
ヘッドフォンで あなたを摂取する
それは満たされることなく
依存性は尚更高まる
新譜なんていらない
お気に入りの曲にだけ とことん
◇落ちていく◇
血が繋がってないけど家族で
良いことも悪いことも共有する
たまには嘘をついてみたり
墓まで持っていかないといけない
秘密を隠し通してみたり
かと思えば 二人にしかわからない
阿吽の呼吸で歌い上げたり
相手の気持ちを優先してあげたり
それでも譲れないことは 譲歩しあって
笑えないことを笑い事にして
瞳の奥の本音を探る
ときには喧嘩もするけど
意識して 大切に 紡いでいかないといけない
消えてしまったら 二度と灯らない
儚くて 尊い きずな
◇夫婦◇
手探りで のたうち回って
這いつくばって 涙が出たって拭う暇もない
そんな感じで生きている
もうちょっと楽に生きたいのになぁ
◇どうすればいいの?◇