広大な海へ
何があってもあなたを見ると落ち着くの。
地平線の先にあの人がいると思うと
ただ頑張ろうって思えるの。
あの人は海が好きだったから
見つめていればいつかあの人が現れるかなって思うの。
ただそれは私の幻想で
あるのは長い地平線だけ。
いつか私が年老いて
この地平線を渡る時は
なるだけ良い天気でありますように。
上手くいかなくたっていい。
何度も何度も言われてきたけど
自分の中で納得がいかないんだよね。
上手くいかせなくちゃって
焦ってる時が大半なんだよね。
誰も責めないでって思ってるかもしれないけど
自分が自分を一番責めている事を忘れないで。
思い込まれる程よくやったんだ。
少し休憩してみても誰も咎めたりはしないよ。
コーヒーでも、甘いラテでも。
好きな物を飲んで、食べて。
目の前のタスクよりも
あなたを優先した日にしてみよう。
上手くいかなくたっていい。
今までや、周りが上手くいき過ぎてただけだ。
朝早くに起きて朝ご飯を作らなくても
洗濯物をカゴに適当に入れたまま放置しても
夜ご飯がお惣菜セットでも
たまに歯磨きをサボっても
誰も咎めて来ないし
私が全て決められる
だから1人がいいと
強がってしまう時がある
でも20数年生きてきて
愛を知って
人の温もりを知って
二人の夜も過ごしてきた
だから私はもう
心の底から1人がいいだなんて言い切れない
二人を知ってしまったから
もう1人には戻れない
誰かのためになるならば。
なんて素敵な言葉だろう。
私は私の事で精一杯なのに
誰かの願いの為に生きる事が出来るなんて。
私もそんな生き方が出来るような
完璧な人間になってみたい。
彼と出掛けた先に
たまたま七夕願い事を書くコーナーがあった。
私は凄くベタで
本気で願っている事を書いた。
彼と楽しく、ずっと居られますように
ペンを置いてふと彼の方を見ると
視線に気付いた途端に短冊を私に隠した。
なかなか見せてくれなくて
私は諦めたフリをして見る機会を伺った。
ついにそのタイミングが来た。
彼が短冊を笹にかける時
上を向いている隙に私は彼の願い事を見た。
彼の願い事は
彼女の願い事が叶いますように。
私は嬉しくなってニコニコしていると
あ、見たでしょ、と少し拗ねた彼。
私のも見ていいよと言うと
直ぐに機嫌が戻って、短冊を読んだ。
これ、俺しか叶えられないね
1年に1回なのに、俺の名前書いてくれるなんて
彼は凄く喜んで
写真を撮ってホーム画面にしていた。
ねぇ、気付いて無いでしょうけど
あなたも1年に1回の願い事に、私の名前を書いたのよ?
それも、彼の願いが私の願いが叶う事だなんて。
私は凄く嬉しくて
来年もまた、彼の名前を書こうと思った。