彼と出掛けた先に
たまたま七夕願い事を書くコーナーがあった。
私は凄くベタで
本気で願っている事を書いた。
彼と楽しく、ずっと居られますように
ペンを置いてふと彼の方を見ると
視線に気付いた途端に短冊を私に隠した。
なかなか見せてくれなくて
私は諦めたフリをして見る機会を伺った。
ついにそのタイミングが来た。
彼が短冊を笹にかける時
上を向いている隙に私は彼の願い事を見た。
彼の願い事は
彼女の願い事が叶いますように。
私は嬉しくなってニコニコしていると
あ、見たでしょ、と少し拗ねた彼。
私のも見ていいよと言うと
直ぐに機嫌が戻って、短冊を読んだ。
これ、俺しか叶えられないね
1年に1回なのに、俺の名前書いてくれるなんて
彼は凄く喜んで
写真を撮ってホーム画面にしていた。
ねぇ、気付いて無いでしょうけど
あなたも1年に1回の願い事に、私の名前を書いたのよ?
それも、彼の願いが私の願いが叶う事だなんて。
私は凄く嬉しくて
来年もまた、彼の名前を書こうと思った。
7/7/2024, 1:26:43 PM