色々な人の愚痴を喉に酒を流し込みながら吐き捨てたり、
一緒に、夕闇染まる街の中で明日の予定を立てながら
手を取り合い、歩いたことも、
すべて思い出す。
でも遠い日の思い出になりつつあるのが、僕の嫌な考えであり、真実でもある。
2日会ってなかっただけで、彼女は涙を流してくれた。
だけど今は2日どころか、既に1年は経っている。
彼女はLINEの既読をつけたまま、なんの返信も返してくれない。
嫌ながらも俺は、だんだんと感じていた。
彼女が日々を重ねる事に笑顔から本当の笑顔が消えかけていたことが。
無理して笑っている。
病死だ。
俺はその事実を受けいれてもなお、LINEの返信が来てないか、毎日習慣化するくらい確認している。
段々とあの思い出が遠くなっていくのが嫌だ。
何ならすべて忘れ去りたい。
遠い日の思い出になんて、なってほしくないよ……
断る勇気。
僕の周りの人間、全員が持ち合わせているもの。
だけど僕にはそれがない。
だからいつまで経っても、いじめられて、パシられて、
弱いままで…本当に馬鹿みたい。
だけど、今日でそんなことも全部終わりにしよう。
断る勇気なんて、どう足掻いても得ることはではないのだから。
勇気一つでこんなに人生狂わされるなんて、
思ってもなかったなぁ
日が沈み闇が街全体を覆う。
二人手を取り合い、街灯を頼りに足を進める。
別に行く当てなんかない。
ただ、君と別れるのは嫌だからひたすら歩く。
この時間、この場所で、この手の感触を
一生忘れたくない。
君はどう思っているのだろう。
歩くのさえ億劫に感じてきた頃だろう。
でも、嫌な顔一つせず君は笑顔しか見せない。
その笑顔が俺をだめにする。
別れたくないのは、その笑顔を見て生まれた感情。
……失敗。
わざと遠回りして
終電に間に合わないよう送ろうとしたのに。
二人繋いでいた手を離し、
駅のホームを背景にして君は段々と遠ざかっていく。
この手、洗わないようにしよう。
優越感、劣等感。
大抵の人間は所持しているもの。
しかし、なんの取り柄もない人間が中には存在する。
僕はそういう奴が羨ましい。
「なんの取り柄もない。」
一件、残念に聞こえることだろう。
だが、自分の取り柄により、
勝手に人生の通路は開かれていく。
自分の得意なものだから、任される。
自分の苦手なものだから、任されない。
そうなると、普通の人より得意なものにだけ磨きをかけ、
苦手なものはもっとに苦手になる。
そして、段々人生は決まりきっていく。
そこでだ、なんの取り柄もないやつはどうだろう。
人にはある程度信頼され、
バランスよく成長していく。
自分で人生を決めれて、自分の道を歩んでいく。
普通。
その普通が羨ましい。
優越感、劣等感
こんなの僕の感情から捨ててやりたい。
ペット、今ではほとんどの人が飼っている。
だが、結局本気でかまってやるのは最初だけ。
時が経つにつれて、ペットは段々自分に寄らなくなる。
そこで初めてわかる。
これまでずっとしてきた行動は
なんの意味もない、ただ少し気が向いたら
少しの撫でる程度のもの、
ペットには何の愛情も伝わっていない。
犬、猫、鳥、いずれにしろ人間より寿命は短い。
その短い一生に
どれだけの愛を注ぐことができるかが大切なのだ。
これまでずっと考えていなかった。
でも、離れ離れになってからじゃもう遅いのだ。