7/8/2025, 9:24:03 AM
願い事
色とりどりの短冊が
笹の葉と共に揺れている
生ぬるい風が吹き
たくさんの願いが飛んでいく
このまま天ノ川まで届くといいな
紅色の短冊に書いた願いを何度も思い出し
ながら羽ばたく短冊を眺める
もう少し梅雨が続きますように――
「…急に暑くなっても困るからね。」
願いは案外安っぽいものだ
7/6/2025, 11:53:25 PM
7月6日
お題:空恋
7/5/2025, 10:44:16 AM
波音に耳を澄ませて
静寂な夜に、まるで自分しか存在していない
かのように思える暗い海岸で、
私は波音に耳を澄ませていた。
この夜に生きているのは私だけ――
自分と2人きりの孤独に、ある歌声が響いた。
ふと立ち上がり海の境界線をじっと
眺める。その歌声は海の中からやってきていた。
歌声は真珠のように煌めいていて
波風のように自由に生きている。
私はその歌声をただの空耳では無く、
特別にしたくて名前をつけた。
「人魚の歌声」と――
ほら、波音に耳を澄ませて
あなたにも聞こえるかもしれない
静寂の中で歌う人魚の声が――
7/4/2025, 11:19:51 AM
青い風
私と君の隙間でなびく
春の青い風は
焦がれるような熱さで
甘酸っぱい香りを漂わす
永久へ吹く青い風に乗って
君のもとへとたどり着けば
君も青い風に吹かれている
私は巡り巡る青春の日々の中で
愛言葉の風送りを続ける
時に追い風を受けて君の愛を
感じながら青い風を吹かせた
私に幸せを運んでくれた青い風
伸びた髪をからかって私は目を覚ます
夢オチに呆れる私の前に青い風が吹き抜けて
君の熱に焦がれた――
7/2/2025, 10:09:53 AM
クリスタル
海辺に転がる水晶玉は日の光に照らされて
虹色に光っている。私は水晶玉を拾い上げて、
手の内で転がす。
右から見ると青々とした光が、
左から見ると黄金色が煌めく。
その青さに海の潮風を感じて
その黄金にひまわりが咲く。
ひとときの夏を閉じ込めた水晶玉。
葉月を彩る真夏のクリスタルだ――