みゆき

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4/17/2024, 10:40:10 AM

桜散る

こんばんは。私は夢の世界で運命を売っている
未来屋の少女。みゆきと言います。細かい説明は他の作品にります。今日のお客様は……
桜井 春華様。

春華「はぁ…」
見るたびに消えてゆく春の欠片。暑く眩しい日々が顔をだす。そろそろ春の背中が見える頃だ。
春華 (消えないでよ。失くならないでよ。
君が消えたら私はもう。今の環境を
受け入れなければならない。願ってもいない
卒業式。築かず始まった入学式。少しでも長く
春が続いていれば…)

―午後10時―
春華 (夜桜もない、かぁ。夢の中なら
春があるかな)
夢までの道のりは長かった。春の寿命が
気になってしまうばかりだった。

―夢界―
ん?ここは、夢?
「こんばんは」
だ、だれ?
「私は運命を売っている未来屋の少女。
みゆきと申します。貴方はどんな運命が
欲しいですか?」
う、運命売り?
「もう少し春が続く運命が欲しいです」
あれ?なんで、言葉が。無意識に。
でも、間違ってないよな気がする。
「なるほど。新商品のあれならばお気に召す
かもしれませんね。はい。『四季続きの運命』
これは、あなたが春と望むなら永久に春が
続くのです。」
「………。すみません。他のはありますか?」
「なぜ、お気に召さなかったのでしょうか」
「ずっと続くときっと私は永久に幸せです。
でも、過去ばかりにすがって生きていきたく
ないんです。あと少しで受け入れられそうなん
です。だから少し。ほんの少しだけ」
「承知いたしました。では、この商品。
『幸の運命』幸せは永遠ではない。その事を
教えてくれる商品ですが。自ら幸せを見つけ
出すあなたには、いつかその運命が途絶える
この商品がぴったりですね」
「それください!何円ですか!?」
「お金はいりません。ここに来た記憶が
代償です。」
「差し上げます!運命をくれてありがとう!」

―朝―
ニュース「すぐ終るといわれていた春が
もうしばらく続きそうです…」
春華「……!やった!」


あとがき
なんでも叶う扉の前で自分で幸せを掴むと
言いきった彼女の声が私の頭から離れません。
お買い上げありがとうございました。
また次回お会いいたしましょう。

4/16/2024, 10:15:53 AM

夢見る心

夢を見ていた―
「あなたが失ったものはなんですか?」
「夢見る心…です。」
なぜだろうか。答え直ぐにでてきた
その答えには、はなまるがつけられる程
正しく在った。

空を飛びたい ヒーローになりたい
よく唱えたものだでもそんなものないと
知った そして諦める
なぜ、諦めるのが運命なんだろう
ふと。そう思った。

「あなたは今自らの運命に疑問をいだいて
いますね。私はみゆきと言います。
運命売りの少女です」
「運命売り?」
「はい。ここでは、好きな運命を買うことが
出来ます」
「好きな運命!?」
「人の夢の中で運命を売っています。
代償はお金ではありません。ここに来た記憶を
いただきます。そして運命を買うともう一度
ここにはこれません。」
「じゃあ、諦める運命がない。そんな運命は
ありますか?」
「はい。あります。買える運命はお一つだけ
ですが、細かい運命の違いがあります」
「夢見る心を持つ運命はありますか!」
「あります。夢見る運命」
「それをください!」
「よい定めが訪れますように」

夢見る心を手に入れた俺は、この世界で
一人となった。気味悪がってだれも近づかない
でも、俺は幸せだ


「夢見る心は大人になるにつれて不気味と
化してしまいます。ですが、人など関係
ありませんね。自分が幸せと感じるのであれば
夢見る心を魂に宿して静寂な幸福を楽しみ
ましょう。改めてお買い上げありがとう
ございました。次はあなたの番ですよ―」

4/16/2024, 7:15:55 AM

届かぬ思い

届かぬ思いは成れの果て、
成功の意味の成れの果て、

届かぬ思いは届かぬままでいい
きっと、届くと傷つく物なのだ
きっと届かなくてよい物なのだ 

神がくれた成れの果て
そのお恵みを、不幸と受けとる人間は
神に届かぬ思いを期せるのだ

4/14/2024, 1:25:23 PM

神様へ


   全ての生き物に
        幸福を―

4/13/2024, 12:32:29 PM

快晴
群青に染まる空は眩しくて、眩しすぎて
上を見られない。幸せな時、空は晴れる
そんな物語だらけの世界だけど。
上なんて見られないじゃないか眩しすぎて
自分が虚しくなる

灰色に染まる空は薄暗くて、その暗さが
安堵を降り注がせて上を向かす。
辛い時、空は曇る。そんな物語だらけの世界
だけど上くらい見られるじゃないか。
不思議なほどぼんやり空を見る。

眩しい快晴が愛おしく思うのは不幸なとき。
明るい奴が回りにいたら。皆同じように、
下を見る。だから僕も気にせず下を見る。

眩しい快晴を愛おしく思うのは不幸なとき。
明るい奴が回りにいたら。皆僕を忘れて、
微笑み合う。だから僕は気にせず下を見る。

群青色の空の下、君のうつむきを
僕と重ねて思い出す。


あーしたなーみだふーれ―

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