「質問。私と君の恋の行方はどうなるでしょうかー!答えは~神様しか知りませーん!なので教えて神様!恋の行方は~!」
「……君、ネタバレは好きかい?」
「めちゃ嫌いっす」
「Ok、判った。じゃ、この話は此処で終わりだよ」
「えー!なんでよー!」
「ネタバレ、嫌いなんでしょう?」
「…意地悪ぅ」
「この道やけに湿ってるね。なんかきしょいわあ」
ぴちゃりぴちゃ、と音を立てながら歩く少女はぼやいた。
「なんか赤いし。そこの池も赤いよな。なに?血でも溜まってんの?!いやだー!」
きゃーきゃーと叫びながらも、歩き続ける。
「ん?道の色変わったね。周りの風景もだ。」
赤くおどろおどろしい景色から一変、白く美しい景色が現れた。
「地獄から一気に天国に来ちゃったカンジ?不思議な道やなあ」
カツンカツ、と音を立てながら歩く。
「ヒールじゃねぇのにいい音するね。」
楽しそうに歩いて行く。
「彼女、ずぅっと同じところを回っているね。今さっきも同じことを言いながら、歩いていたよ。」
また、回ってくるんだろうね。楽しそうな背中を見ながら、別の少女がぼやいた。
外は雨がすごいですね。
ザァザァと降り止まない雨を見る。後どれくらい、降り続けるのだろう。このまま止まぬのではないか、と思うほどの勢いだ。
おや?窓の外に誰かいらっしゃいますね。おっと、貴方は見てはいけませんよ。何が起こるかわからない。
…おやおや。大変だ。
先程より少し低い声で言う。
目が合ってしまいました。これは、まずいですね。
言い終わると同時に、バリンッと音がして、窓が割れた。
下を向いて、目を閉じて。決して顔を上げたり、目を開けてはいけませんよ。
グヂュリと嫌な音がする。かちゃり、とガラスを踏む音がする。ズッ、と重い者を引きずる音に混じって声がした。
私はこのまま、この方についていかなくてはなりません。…それでは。また、何処かでお会いしましょう。
おや。いつの間に。
手を見ると、小指に赤い糸。どこに繋がっているかも判らない、ずっとずっと奥まで伸びた赤い糸。
みなさんはこれをどう思いますか?
誰かは、糸の先には運命の相手が、と言っていましたね。
私は糸の先には、自分の進むべき道があると思っています。
運命の赤い糸。名前には、運命の人に出逢うとはついていません。なので、人以外にも先にあっても良いと思うのです。
まぁ、解釈は人それぞれ好きなように考えて良いのですよ。それでは、私は糸の先に行ってみようと思いますので。また、何処かでお会いしましょう。
「夏だよ。夏。inkと私が運命の出会いした季節だよ」
「大分クレイジーな運命だなぁ」
彼女はため息をつきながら言う。
「あれからかれこれ4年経ったね」
「僕の友達史上最長で友達やってるよね君」
「あれ?あの子は?ほら、小さい眼鏡のショートのロリ。あの子少2からの友達で私より友達歴長いんじゃない?」
この質問はしない方が良かった。
「あー、アレかぁ。彼氏と別れたのを僕のせいにしたり、僕のありもしない悪い噂を流したりしてきたからさ、絶交したよ。」
「…あんな可愛い顔して、性格醜女極めてるな」
そんな会話をしてきました。
夏は運命の出会いをした季節だったなぁてお話!