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8/9/2024, 12:46:57 PM

上手くいかなくたっていい

上手くいかなくたっていい。そう思ってあの人に8年間片思いしてきた。何度も嫌な噂ばっか聞いて時には「あの人のこと好きで良いのかな」って思った。嫌な噂を聞いた日には泣きすぎて眠れない夜もあった。でも友達が背中を押してくれた。どんなに苦しくても否定されても私はあの人を好きになったことを誇りに思っている。去年のホワイトデーあの人がお返しに来たときに言ってしまった。「あなたが好きです」そう言うとあの人は驚いた顔をしながら「ありがとう」と言ってくれた。私はその言葉が何よりも嬉しかった。卒業式の日私はあの人に呼び出された。「ホワイトデーの返事。」そう言ってあの人は私の目の前に手を出して「改めまして僕と付き合ってください」私はその時思った。上手くいかなくたってときを待てばむくわれると。あの時あなたを諦めなくてよかったと。

8/7/2024, 10:16:07 AM

最初から決まってた

最初から決まってた。俺は何があろうと君を選ぶ。俺は今二人の男女から求愛されている。一人は男性で幼馴染の先輩。もう一人は女性で一目惚れらしい。正直言うと俺は女性に対して一つも興味がない。俺はゲイだ。俺は話を聞いてすぐに返事をしたかった。「俺実はゲイなんだよねそんで昔から先輩のこと好きだった。」そう言いたかった。でも怖くて言えなかった。今の自分は先輩に直接伝えられる自信がない。だからLINEを送ることにした。「ずっとずっと先輩のことが好きでした。付き合ってください。」すぐに返信が来て「ありがとう。よろしくお願いします」俺はその日の夜先輩に電話をした。あの時スマホから聞こえる先輩の声を俺は今でも覚えている。でも今はその声を直接耳元で聞くことができている。

8/3/2024, 5:23:06 AM

病室

病室にはいつも不穏な空気が漂っていた。医者も1日に何度も来ては首を横に振り縦にふることは一度もなかった。俺の姉はいわゆる植物状態だ。死んだも同然なのに俺は母親に毎日病室につれてこられた。そんな日々が続いているうちに俺はカッとなって言ってしまった。「どうして毎日毎日あの冷たい空気が流れている病室にいかなきゃいけないんだよ。俺だって放課後友達と遊びたいし勉強したい。母さんだって知ってるだろう。姉ちゃんがもう目覚めないことを」はっとして母さんの方を向くと同時に「パンッ」という音がした。俺は頬に手を当てて母さんをしっかり見た。母さんの目には涙と怒りの気持ちがたまっていた。「どうしてそんなこと言うの。友達と遊びたいのなんかどうでもいい。あんたのお姉ちゃんはもう友達と遊べないのよ」そう言って母さんは俺の腕を強引に引っ張った。だけど俺はその母さんの手を振り払った。「もうすぐ死ぬやつなんてどうでもいいよ。」俺はそう言って病院とは反対の方へと走り出した。その時俺は決めた。もうあの家族もとには帰らない。あれから21年この間植物状態で死んだと思っていた姉ちゃんに会った。でも姉ちゃんは俺の隣を素通りした。まぁ当然か。21年も経てば覚えているわけがない。でもなぜだろう。さみしいと思ってしまうのは。

7/31/2024, 10:47:27 AM

だから、一人でいたい

もう嫌われたくない。その感情が生まれ始めたのは小2のときだった。みんなに笑われて悔しかったとき一人だけ手を差し伸べてくれた子がいた。だが、その子が笑っているみんなと同じやつだったことが分かるのにそう時間はかからなかった。あの時から私はほかの人と関わるのをやめた。辛くても悔しくても醜くても誰にも助けを求めないと決めた。だから、一人でいたい。誰にも関わらないそう決めたあの日の自分を裏切らないように。

7/28/2024, 10:10:57 AM

お祭り 

耳の奥に残っている太鼓の音。寝たいのにうるさくて寝れないお祭りの日の夜が私はとても嫌いだった。あの日までは。私の街のお祭りはフィナーレに花火が上がる。その最後の一発がハート型でそれを見ながら告白すると一生結ばれると言うジンクスがある。私は今日そのジンクスを使って10年間片想いしていた彼に告白しようと思う。フィナーレの花火が上がと私は「きれいだね」と言った。彼は私の方を見て「君のほうがきれいだよ」と言った。私は頬を赤らめてうつむいてしまった。それを見て彼は私の顔をつかんで無理矢理上に向かせた。「これじゃあ告白できないからね」そう言って彼は私にキスをした。私がびっくりしていると彼が改めて言った。「俺と付き合ってください」そう言ったとき示し合わせたようなタイミングでハート型の花火が上がった。私は半泣きで「よろしくお願いします」と言った。その日から私はこのうるさいくらいの太鼓の音が大好きになった。

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