恋焦がれ
やっと迎えた
逢瀬の日
ずっとこのまま
続いてほしい
〜ずっとこのまま〜
帰り道
月の灯りに
照らされて
肩寄せ歩く
君と一緒に
〜君と一緒に〜
君に会うのは何年振りだろう。
クラスはみんな、仲が良かった。
その中でも僕ら6人はよく遊びに行ったね。
もちろん、6人揃わなくても行ってたんだけど、
君とはよく2人で会ってた。
僕の思いと君の思いは少し違ってて、
純粋で真面目だったあの頃はうまくはまらなかった。
大人になった今なら、もう少しうまくはまるのかな?
それともあの時に、手を繋いで引っ張っていけてたら、
意外とうまくはまってたのかな。
もうすぐ待ち合わせの時間。
30年振りに会う君の姿を想像しながら、
2人の思い出を噛み締めた。
〜手を繋いで〜
まさに青春を謳歌した時間だった。
締切ギリギリで第一志望から変更して入った学校。
ここでやりたいことなどあるのだろうかと言う気持ちで始まった。
蓋を開けてみると、やりたいことは山ほど見つかり、それを片っ端からやっていった。
第一志望の学校ではやらなかったであろう事がたくさんあった。
新しいクラブの立ち上げをしたり、バンドを組んでライブに出たり。
学校祭ではクラスを仕切って、たくさんの催しをした。
先生の代わりに授業もした。
結ばれなかったけど、最愛の女性に出会い、人生最大の恋愛も経験した。
green daysとかbrilliant daysって表現がピッタリの素晴らしい時間。
あれから30数年。
またみんなに会えることに、今から楽しみで仕方ない。
みんなでまた、輝いた時間を過ごそう。
卒業式の日に、みんなで誓った約束。
「さよならは言わないで、またねって言って別れよう」
この言葉がいよいよ現実になる。
〜さよならは言わないで〜
いつからだろう。
気が付けば、君の姿をずっと目で追いかけていた。
無理やり用事を作って、毎日君と話していた。
写真を撮る時には、いつも君の近くにいた。
ギター片手に歌う時は、いつもラブソングを歌った。
みんなの中で目立つことをたくさんした。
ライブだけじゃなく、練習にも誘うようになった。
とにかく必死だった。
君の心の中で、僕の存在が大きくするために。
同じ空間にいる時間を長くするために。
「去年の秋くらいからかな。
それからずっと君のことが好きなんだ」
「貴方のこと、好きよ。
でも、その気持ちは恋愛感情になるには難しいの」
「…そうか…」
「ごめんね。私の中で、貴方との距離が近過ぎたの」
〜距離〜