一昨日、餅つき用のお米をもらいに地球に行った。
「くださいな!」
そう言うと、おじさんが、ちょっととまどったようすだったけどお米を持ってきてくれた。
2つに分けられたお米を、僕たちのリュックに入れてくれた。
帰ろうと思ったら、
たくさんお花の咲いてる大きな花だんを見つけて、
きれいなのでじいっと見ていたら、おばさんがきて、
「持っていくかい?」
と言うので、大きくうなずいた。
「これがコスモス
これがセンニチコウ
これがサルビア
これがススキ」
根っこごともらったお花たちを、あちこちの小さめのクレーターにお水をためて散らばして植えていた。
「お花畑だ!」
満足そうなうさぎ。
もう一羽のうさぎがふふふっと笑った。
「あれはさー、もうねだってたよねー。
あんなにじっと見て。」
「そーお?」
そよそよと揺れる草花。
「…きれいだね。」
「うん。いい、十五夜だね。」
うさぎたちの瞳に映る草花たち。
「さあ、雲がもう少ししたらまた晴れるよ。
またひと仕事しなくっちゃ。」
「うん。おもち!おもち!」
みなさんは今日のお月様、見ましたか?
「花畑」
参考 : 9/11「カレンダー」
朝、葉っぱやお花の上に、水滴がのっている。
泣いたのはだれですか?
青空は、しらんしらん。と言いました。
夜の間にだれかが泣いたのでしょうか。
真っ黒な夜
ダイヤモンドのお星さま
冷たいお顔のお月さま
それとも通りすがりの雲でしょうか。
おひさまがのぼります。
露が蒸発するのといっしょにだれかの悲しみも消えてなくなるのでしょうか。
「空が泣く」
君からのLINEに僕は怯える
着信が鳴る度そわそわする
「今〇〇にいるの。」
「今 ×× にいるの。」
「今△△にいるの。」
「今………」
君は有名な人
どんどん近づいてくる
君の名は………
🐑
「君からのLINE」
バシャ────ン!!!
突然すごい音がした。
窓から外を見ると、庭の奥の方から煙が立ち上っている。
あの辺りには大きめの木蓮が周りの木から離れて植えられている。
雷が落ちたか…。
雨も降っていないというのに…。
少し怖かったが、火の気の具合が気になって、様子を見に行くことにした。
木蓮の木は燃えていた。
燃え盛るまではいかないが、あちこちに火が燻っていた。
真ん中には大きな亀裂が入っていた。
そして枝の一つに、おかしなものがいた。
髪の毛は白い炎のように立ち上り、パリパリと静電気のようなものを発し、手足は金色の豹のようになっている少年が、枝に四つ這いでいた。
澄んだ青い瞳と目が合ったが、何も気にしない様子だった。
少し様子を見ていると、
枝から飛び下りて木の周りをぐるぐる回って歩いたり、立ち止まったり、また飛び上がり、枝に上ったりしていた。
その様子は、まるで木の命が燃え尽きるのを待っているように思えた。
しばらくすると、木蓮の命を吸い取ったように、
少年は急にすごい速さと跳躍力で空へと駆け上がり、雲の中を飛び跳ね、分厚いその一つの中へと姿を消した。
とたんに雨がぽつり、ぽつりと降り出し、激しくなったので、慌てて家の中に駆けて行った。
雨粒を払い、タオルで頭を拭いた。
外はザーザー降りだ。
これなら火も消えるんじゃないだろうか。
というか、どうにもしようもない。
あの少年はたぶん、『雷獣』というやつではないか。
温かいコーヒーを飲みながら、調べて思った。
「命が燃え尽きるまで」
静かな夜は終わりを告げて
チラチラキラキラ
真っ黒にスパンコールのような星のついた帳を
するするゆっくりと引いていく
帳の裾はグラデーションになっていて
やがて薄青く 光を透過させ
薄桃色を覗かせて
するすると さらに引いて
空は薄青と薄桃色へ
そして端になるほど帳は薄くなり
黄色から やがて朝の空の水色へと
そうして帳はすっかり上がり
星の光たちは朝の露を残して輝き
きょうも新しい 朝がくる
「夜明け前」