ミコト

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1/16/2025, 2:11:22 PM

冬の寒さが骨まで染み渡る。
雪が静かに降り積もるこの場所で、
私は人生の終わりをそっと抱きしめた。

僅かに残る体の温かみが、
辺りの雪を静かに溶かしていく。
滴が零れ落ちるたび、透明な涙のように、
雪の中に消えていく。

誰もいない。
悲しんでくれる人も、
寄り添う手もないと思っていた。
けれど、自然は私を包み込む。
冷たさの中で、
ひそかに柔らかな温もりが胸を撫でる。

雪の中、微かな声が響く。
「ここにいることが、まだ意味を持つ。」
凍える命の中で、
静かに鼓動が戻り始めるのを感じた。

『透明な涙』

1/12/2025, 10:18:40 PM

程良い距離感 二人で笑いあう
隣にいるだけで、すべてが居心地がよい
心が満たされていく

ふと遠い記憶の中にいる人と、
今、隣にいる人が重なり合う

夢のように穏やかな時間に、
真実も幻も溶け込んでいく

『あの夢のつづきを』

1/10/2025, 12:01:45 PM

生き急ぐように、持っている鍵を差し込む。
必死に鍵を差し込み、回そうとするも、動きもしない。
同じことの繰り返し。

最初は好奇心が勝っていた。
しかし、鍵を回すたび、心の中で何かが壊れていく。
熟れてきた今、鍵穴を見るだけで違うとわかる。
わかったふりをする。

本当は合うかもしれないのに、試しもしない。
鍵が独りでに開くわけがないのに、
それでいいのだと、自分に言い聞かせる。

その先に広がる未来が、
私にとってどんな意味を持つのか。
何が待っているのか、今はわからない。
知りたくないと思う自分がいる。

『未来への鍵』

1/10/2025, 8:24:23 AM

光り輝く星たちは
どれも美しい
私を例えるなら星の屑
光を失い、暗闇に漂う無数の欠片

静寂の影に身を潜め
誰の目にも止まらない安らぎを知る
だから、生きていける
心の中にだけ残る
小さな光を抱きしめて

それでも、いつか
せめて一夜の流星となりて
空を裂き、
ひとひらの光で儚く消えたい

『星のかけら』

1/8/2025, 9:02:31 AM

漠然とした自分の意思さえも、流れに呑まれ、自然と足が前へ進む。風に乗る船のように、抗うことなく。
 
突然、自分の中に熱が宿ったような感覚に包まれる。
背後から押し寄せる見えない波が、すべてをさらい去るように。

胸の奥に眠る意志が、静かに目を覚ます。囁くような声が、確かにそこにある。

たとえ行く先が間違いだったとしても、この流れに乗る心地よさだけが、この瞬間の舵を取っている。

『追い風』

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