いつも忘れられがちなもの
でも、それこそが一番大切なもの
心を込めて紡ぐ言葉
それこそが、あなたへの贈り物
冷たい風が吹く夜
一言の「大丈夫」が、心を包む
小さな「ありがとう」が
壊れかけた未来を繋ぎ直す
言葉はただの音じゃない
それは、時に灯火となり
心と心を結びつける
あなたも、どうか忘れないで
あなたの一言が
誰かの明日を希望の光で照らすということを
『あなたへの贈り物』
言葉の大切さを知る。
言葉はときに、荒波の中で船を見失わせる嵐のように人を苦しめる呪縛となる。
けれども、迷いの海を進む旅路では、進むべき道を示してくれる羅針盤にもなり得る。
だからこそ、私は自分の言葉という羅針盤を大切に磨き続け、この広い海を渡っていきたい。
『羅針盤』
扉を開くと、差し込む光が眩い
その光は、まだ遠く、
手を伸ばしても届かない場所にある。
明日は、今の延長線上にあるのに、
今はその距離があまりにも大きく感じる。
それでも、一歩踏み出す。
足元が不安定でも、
未来を信じて歩き出す。
届かない光に導かれるように、
確かな足音が今を刻んでいく。
明日は必ず来る、
でもそのために必要なのは、
今、踏み出すこの一歩だけ。
『明日に向かって歩く、でも』
過去も未来も、
この手のひらに宿る。
光の速さで巡る思い出、
重力のように引き寄せる希望。
今、この瞬間に触れることで、
無限の未来が姿を現す。
時空の曲線が描く、
無数の選択肢という宇宙。
その中心にあるのは、
星を宿す私の掌。
『手のひらの宇宙』
冬の寒さが骨まで染み渡る。
雪が静かに降り積もるこの場所で、
私は人生の終わりをそっと抱きしめた。
僅かに残る体の温かみが、
辺りの雪を静かに溶かしていく。
滴が零れ落ちるたび、透明な涙のように、
雪の中に消えていく。
誰もいない。
悲しんでくれる人も、
寄り添う手もないと思っていた。
けれど、自然は私を包み込む。
冷たさの中で、
ひそかに柔らかな温もりが胸を撫でる。
雪の中、微かな声が響く。
「ここにいることが、まだ意味を持つ。」
凍える命の中で、
静かに鼓動が戻り始めるのを感じた。
『透明な涙』