ふと、指の隙間からこぼれ落ちるようにあなたの声が遠ざかる。いなくなって もうどれくらい経つのだろう。思い出せない自分が冷たい人間のように思えて静かに目を閉じる。誰にも言えない、誰にも見えない、ひとり そっと過去をたぐる。そうして今日も誰も知らない努力をして静かな夜に あなたの名前を呼ぶ。『誰も知らない秘密』
2/8/2025, 6:28:00 AM