題 記憶
記憶なんて消えてしまえばいい。
誰にも役に立たない記憶、傷つけて悲しませて苦しませて。
そんな記憶いらないから。
私を苦しめるだけだから、その時間が無駄だから。
苦しみも悲しみも1秒たりとも感じたくないんだ。
そうして全ての記憶を封印して、私は喜びだけで生きていける?
なぜか悲しみが、苦しみが叫ぶんだ。
ここにいるよって。
無視しないでって。
私は私なんだ。
だからこそ、その感情全ても私なんだ。
悲しいけど、辛いけど、痛いけど、でも無視しないでって
非情にかつその感情は切迫して私に言うんだ。
感じて、認めてっていうんだ。怒りも悲しみも苦しみも全て、私なんだって。
そう言われたら、言われてしまったら認めざるを得ない。
私の全ての感情が私なのなら。
楽しい事ばかりを感じていることは、自分を無視していることなのかもしれない。
どんな自分も愛してあげたい。
そう思った。
それが例え痛みを伴う悲しみや怒りを感じることだとしても。
その感情は、敵じゃないから。
自分が感じたかけがえのない気持ちだから。
そこにあることをただ許して。
私がいることもその存在も許して行けたらいいなと切に願う。
題 ひそかな想い
密かに気になってる人。あなたは全然気づいてないでしょ?
分かってる、それでいい。結ばれなくていい。
私は自分の世界で生きるから。
それが正しいから。
あなたのこと好きなのか分からない。
それでもこんなに気になってしまうのは、きっと好きなんだと思う。
誰にも取られたくないんだろう。
だけど、その気持ちは間違っていると知ってるから。
結ばれない世界の人だと分かっているから。
あなたは自分の好きな人と一緒になるべきなんだろう。
私は離れるべきなんだろう。
そうすればみんな丸く収まるから。
私の心は飛んでいく。
本当の心は遥か彼方。
本心はもう探し当てることはできないんだろうな。
それでもいい。
あなたが幸せになるなら、それが1番。
私は私の場所であなたはあなたの場所で。
いつかお別れの時が来るとしても。
今はもう少しだけ残された時間を話そう。
あなたが別の世界の住人になるまで
この世界とあなたの世界が交わるほんの少しの瞬間だけ
一緒に話していようよ。
それくらいなら許されるよね?
題 手紙の行方
題 輝き
輝いているように見えるのなんて一瞬だよね。
恋心なんて、好きなんてすぐ冷める。
別に長続きなんてしない。
最初は良くてもだんだん飽きてくる。
そうなんだよ、だから私は隣の彼氏に放置されてる。
彼氏は私に興味無さそうで、スマホをずっと見てる。
べつにいいよ。
私だって興味無いもん。
別のことしてる。友達とメッセージやり取りしてる。
でも、なんで私たちって付き合ってるんだっけ?
どっちから好きになったんだっけ?
分からなくなってきてる。
私は彼氏のこと好きだった気がする。
でも6年も付き合ってると確証ないし、別れるのがめんどいし、次に付き合える人いるかわからないし、なんか、もう情で一緒にいる気がするんだ。
だから、彼氏と一緒にいて楽しいとも、幸せ、とも思えること少なくて。
ただいるだけで、隣にいるだけで。
輝いて見えてた時なんてあったのかな?
確かにあったからこうして今付き合っているはずなんだけど。
私は彼氏に何も感じない。
意味を考えてしまう。
一緒にいる意味。
好意を感じない相手と。
愛してるをお互いに感じなくなっている相手と一緒にいる意味。
せめて好きって言ってくれたらな。
言ってくれたら?私の気持ちは変わるのかな。
問うてみるものの、答えは空白のままだ。
多分もう終わりにした方がいいんだろう。
でも、恐ろしいことに惰性というものはダラダラとつづくものなんだ。
私、こんなこと1年後も思ってそうだ。
ねぇ、あなたは私と別れたくならないの?
あなたも私と惰性でも付き合いたいと思ってくれてるの?
わたしたちの未来って何なんだろうね?
分からないまま時だけ進むのかな。
それが今はとても怖い。
題 時間よ止まれ
時間よ止まれ。
そう言って時間が止まったら私は何をしたいのかな。
ちょっと考えてみた。
学校でみんな勉強している所を1人で抜け出して、誰も動かないグラウンドの真ん中で寝てしまう。
うん、いい感じ。
そんなことをしてみてもいいかも。
それとも他の場所に行こうか?
大きなお店に入って皆を観察しちゃうとか。
デパートやスーパーの止まっている人を見つめる。
あ、空港に行ってもいいな。
止まってる飛行機の近くに行って、中に入ったりしちゃうの。
水族館に行ってもいいかも。
止まったお魚を見たり、それを楽しそうに見つめる人を見つめるのも楽しそう。
どんな雑踏に行ってもうるさくないのは有り難すぎる。
渋谷の雑踏を歩いて静寂を楽しむのもいいな。
うん、やりたいこと沢山思いついた。
でも、でもずっとは嫌だよ。
みんなとずっと話せないのは寂しいよ。
私は1人でずっと生きられる自信がないから。
1人は楽だけどね。でも独りじゃ何も出来ない。
移動も楽じゃない。
お母さんにご飯も作って貰えない。
水道もガスも使えない。
私は1人だけで生きてる訳じゃないんだな、ってこう考えると気付かされる。
時間を止まれ!はやってみたいけど、せいぜい1時間くらいでいいかな、って私は結論づけたんだ。