題 冬は一緒に
冬は一緒に
「一緒にクリスマス過ごそう」
彼氏との約束に私は嬉しくて嬉しくて・・・。
今も小躍りしてる。
何年経っても大好きなんだ。
優しくて、気が利くし、私のことよく見てくれてる。
どんな時でも私の味方でいてくれる。
デートだって、お互い勉強忙しいけど、合間を縫って行ってるんだ。
何度行っても楽しい。
飽きない。
変って言われるの。2年経つんだけど、倦怠期が来ないなんて・・・。
変なのかな?
だって好きなんだもん。
彼しか見えないんだもん。
こんなに想ってくれるんだもん。
だから私も想いたいし、ずっと彼のこと考えたいし、優しくしたいし触れたいし・・・。
て、いけないいけない、暴走気味。
だから、クリスマスは、特にイベントだから楽しみ。
今からこっそり彼の好きな物リサーチ中なの。
うーむ、でも結構勘の鋭い彼氏だから、もうサーチしてることバレちゃってるかも。
なのに、去年も、彼氏は私の欲しいものちゃんとくれたから。
欲しいものあげられたらいいなぁって思うんだけど。
自信はない。
でも、あなたは言ってくれる。
「どんな物でも嬉しいよ」って。
ありがとうって微笑んでくれる。
・・・あ、何か涙が、想像したら嬉し涙が。
・・・私、重症なのかも。
うん、重症だと思う。
重い恋の病にかかっちゃってるね。
だけど、あなたの笑顔1つで、直ぐに症状が悪化してしまう。
好きすぎて・・・。
こんなに好きって思える人と出会わせてくれてありがとうっていつも神様に感謝してる。
今からクリスマスデートが待ち遠しくてたまらない。
選んだプレゼントが何だとしてもとっても優しいあなただけど、少しでも喜んでもらいたいから、プレゼント選び、頑張るよ。
私は心の中でそう密かに決意したのだった。
題 とりとめもない話
題 風邪
なんて運が悪いんだろう
私は今日デートだってのに風邪で今寝込んでる。
朝熱測ったら8度あって・・・。
試験終わりで久しぶりに彼氏と会えると思ったのに~!
っていう気持ちと、もうダメ、ぐったりっていう気持ち。
熱が結構上がっていて、割と今しんどい。
お母さんもお父さんも仕事だし、今は私一人だけだ。
彼氏に連絡しても、返信無しだし。
てか未読スルーだし。
そんなことある?
あ、ちょっとイライラしてきた・・・。
眠って全て忘れよう・・・。
って思ってたら。
ピンポーンってチャイムの音。
こんなときに~!?
えー、辛い、居留守使おう。
と決めて目を閉じると・・・。
ピンポーン、ピンポーン、ピンポーン、ドンドンドンときた。
なっ、なになに?
ドアを叩く音がして、慌ててしんどい体を起こす。
階段を降りて鍵を開けると、そこには彼氏がいた。
「大丈夫?!」
「えっ、ナツキくん、なんで?メール見てなかったんじゃ・・・」
「通知見れるから・・両親いないんだろ?急いで氷枕とかポカリとか、ウィダーインゼリーとか買ってきたよ、とにかく、暖かくして、ベッド戻れよ」
そう言われて、嬉しくて体がじんわりした。
「うん・・・」
玄関に来るまではあんなにしんどかったのに、今はそんなに辛くないなぁ。
隣にナツキくんがいてくれるから。
大人しく、促されるままにベットに入って布団をかけてもらう。
「びっくりしたよ、デート待ってたらいきなり具合悪いってくるから。とにかくシホの家に向かわなきゃって・・・」
「メールの返信ないから、見てくれてないのかと思った・・・」
「そんなわけないだろ?!シホのメールなんだから。速攻コンビニ走ってここまで来たよ」
あ、よく見ると、汗かいてる。
本当に急いできてくれたんだなぁ。
再び私の中に暖かいものが駆け巡る。
「ナツキくん、ありがと、あの、今日デートなしになっちゃってごめんね」
「気にするなよ。シホが元気じゃないならデートなんてしたくないよ。シホがまた元気になったらたくさんデートしよう」
「うん・・・」
あ、おかしい、涙腺が緩んで涙がこぼれそうになる。
「泣くなよ・・・」
優しいナツキくんの声。
嬉しいな。こんなに優しいナツキくんを見ることが出来て、風邪は苦しいけど。なんだか幸せだ。
ありがとうって素直に思えるから。
元気になったら私が食事奢らなきゃ。
たくさんたくさんナツキくんと幸せな時間を過ごすんだ。
そんな幸せな妄想がわたしの頭を占めて、ナツキくんに変な顔されちゃった。
ナツキくんがそばに居てくれるだけで幸せっていう気持ちも妄想も収まることが無かった。
題 雪を待つ