お題 手紙を開くと
ガチャン
玄関の扉が締まる。
私の片手にはコンビニの袋。
今日は自炊をしたくない。
玄関で靴を脱ぐ。
ふと今日のことを思い出した。
世間で言うゴールデンウィーク。今日はこどもの日。
小さい頃は両親に動物園に連れて行ってもらっていた。
社会人になった今、ゴールデンウィークも関係なく働く職場についた。
残酷だ。うちだって休みたいよ()
扉に取りつけてある郵便受けを見る。
今日の私の行動は可笑しい。どうやら忙しさと休みへの羨ましさで頭がイカれたらしい。
ガタとなった郵便受けの中には一通の手紙があった。
え、怖い。
普通LINEだよな。
封筒を開ける前に手袋を付けた。指紋を増やさないようにしないと。
封筒を裏返した。差出人は書かれていない。はい????
ぺり。中身を開けると紙切れが1枚入っていた。
かさ。字が書いてあった。
『驚いたか。
当たり前だな。
いっつもLINEだけど手紙書いたらぜってえ驚くだろうと思って!!
今度焼き肉行こうぜ。
お前のズッ友より』
なるほど、暇人からのようだ。
くだらねぇ。LINEでやればいいものを…。
私は玄関の扉の前で声を押し殺して泣いた。
お題 星に願って
登場人物
私
手持ちのポケモン達
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場所を確保して火を起こす。
今日は久々にキャンプ。
大人になってから予定が多すぎて出来てなかった。
キャンプにはカレー。
デザートはもちろんマシュマロとパン。
うちわを持ってくる。火を消さないように…っと。
火がついたら安全なところでポケモンたちを出す。
ヤンチャめのコイルは特に見とかないと。
網を出して…あ、鍋も用意しないと。
隣にエースバーンとサーナイトが来る。
いつもお手伝いしてくれる子だ。
「いつもありがと、今回もいい?」
笑顔で返してくれる。
天使だ。(確定)
鍋に具材を入れるのはサーナイトがサイコキネシスで
焦げないようにかき混ぜるのはエースバーンがやってくれた。
私はその間、パンを焼いたり、チーズフォンデュを作ったりしていた。
つまみ食い常習犯のゴンベが来た。
「熱いからまだ食べれんよ。」
代わりにオボンのみを食べさせたらさっきよりも満足気な顔をしてくれた。
よっこらせと体をあげる。
キャンプは天候にされやすい。
今日は夜空が見えて星が手に掴めそうなところまである。
…運がいいみたい。流れ星まで降ってきた。
何をお願いしようかな。
ふと周りを見ると手持ちのポケモンたち。
私のおねがいはスッと出てきた。
『』
さ、後はカレールー入れるだけ。
お題 君の背中
モンスターボールから君を出す。
お相手はヤンキーのお兄さんと研究員。
なんでこのタッグなのかは知らない()
ドクロッグとジバコイル。
君には不利かもしれない。
『ドクロッグ!どくつき!』
2対1で数にも不利がある。
『ジバコイル!ラスターカノン!』
でも君にはそんなの関係ないよね。
君は私の顔を見て頷いた。
あぁ、君はそんなに私を信頼してくれてるんだね。
あなたと勝ちたい。
「サーナイト」
ももかのキーストーンとサーナイトナイトが反応した!
「いくよ!サーナイト!」
お題 誰も知らない秘密
登場人物
ももか(オリ主)
ナック(あくねこ)
ナック少ししか出てきてないデス!
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今日も目まぐるしく1日が終わる。
残業して心がボロボロになる。
家に帰ると1人っきり。
お風呂に入りたい。
いつもはフェネスが用意してくれたお風呂に入るけど、
たまには自分の家のお風呂も使わなきゃ。
なぜかそう思った私は着替えを持ってお風呂に行った。
自分の服を脱ぐ。ふと、鏡に映る自分を見る。
身体中に青タン。中には少し黒く変色しているものだってある。幸いにも人様に滅多に見られない場所にあるけど。
あなたは悪い子だから。あなたの為だから。
そう言われて幼稚園の年中さんからやられてきた虐待の跡が首の後ろから背中、太ももにまで残っている。
最悪な思い出だ。できるなら思い出したくなかった。
いつもフェネスがお風呂介助をしてくれる時、私はTシャツ短パンのためあまり気にしない。
シャワーを浴びる。
鮮明に思い出される。
やっぱりパレスのお風呂入ろう。
私は服をまた着て指輪をつけた。
帰るとあくねこ世界の自分の部屋だった。
今の時間帯は誰もいなさそうだ。
浴室のドアを開けた時だった。
『おや?主様?』
ナックがいた。
『お帰りなさいませ、主様。こんな時間にいかがなさいましたか?』
「さっき帰ってきたんだけれど、お風呂入りたいなぁって。でも、今フェネス寝てるでしょ?」
『そうですね…私で良ければ主様の入浴介助をいたします。』
「ごめん、お願いしてもいい?」
そう言うと私は別室でワンピースの湯浴み(ゆあみ)に着替える。
私に痣があるのは執事みんな知ってる。
けれど私の中の恐怖心は誰も知れない。
知られたくない。私悪い子だから。
お題 帽子かぶって
登場人物
ももか
無迷(ロボット)
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『綺麗な青空ですね。』
久々の有給。
「うん。空気もおいしい。」
今私たちは山の頂上にいる。
平日に休みを取ったからか人が全然いない。
チラホラ見かけるのは観光客くらい。
働き詰めでお金が溜まった私たちは旅行に来ている。
旅行に行こうと言って用意をしてくれたのは無迷だった。
「無迷ありがとうね。旅行なんて全然行ったこと無かったから。」
『自己管理が出来てないんですよ。
あなたが壊れてしまったら私はどうするんですか。』
ぐうの音も出ない。
『今週はのんびりしなさい。』
「ありがと、無迷もね。」
風が吹く。
私は無迷から貰った帽子がどこかに行かないように押さえる。
「あ、あそこにベンチがある!」
『座りましょうか。疲れてるでしょう。』
「その前に登りきった証拠としてあの看板の前で写真撮りたい!」
私が指さした先には〘 ▓▓山 標高350m〙と書かれていた。
無迷は『仕方ないですね。』と言いながらスマホのカメラを起動させた。
キッチリとした性格だけれど、相手のことを考えれる優しいロボット。
無迷に会えてよかった。
「よし、撮ろ!」
はいチーズ
撮った写真。映りばえは全然良くなかった。でもそれでいいと思えた。
無迷はベンチの方に行った。
私も行かなきゃ。
そう思った瞬間
『あ。』
無迷の帽子が飛ばされた。
ロボットだからする必要ないんじゃない?って聞いた時『確かに必要ないですけど、ももかと同じことをしたいのです。』と真剣な声で言っていたのを思い出す。
帽子がこちらに転がってくる。
手を伸ばせば案外すんなりと取れた。
無迷に帽子をかぶせる。
「はい、無迷。もう飛ばされないようにね。」
私も帽子を飛ばさないようにもう一度頭を押えた。