kiliu yoa

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11/21/2023, 12:56:08 PM

さぁ?

その主君の言葉に、私は頭を抱える。

いい加減にしろ!

内心、激情に駆られた。そして、声に出ていた。

眼の前に居る男こと、主君はゲラゲラ笑っていた。

あなたの、こういうところが嫌いだ!と内心、悪態をついた。

落ち着け、私。

主君は、原来こういう人間だ。

無茶振りは、今に始まったことでは無い。

この手のものは、ある種の限界突破である。

認めたくないが、この経験のおかげで、

心身ともに成長できるのも、また事実なのだ。

さぁ、頑張るか。

今日も、我が主君のために。






















11/20/2023, 10:35:56 AM

それは、わたしの愛するもの。

それは、わたしの守るもの。

それは、やがて、わたしのもとを旅立つもの。

それは、ほんの僅かしか、その時を必要としないもの。

そのものは、わたしに多くを与えてしもの。

そのものは、わたしの心の温もり。


しろかねも、しろかねも、くがねも、たまも、なにせむに、

まされる宝、子にしかめやも。            
                        山上 憶良


この歌ほど、わたしの宝物を表すものを、わたしは知らない。




11/18/2023, 4:29:35 PM

私は、あなたを愛している。

私は、あなたの後夫。

あなたを一族に、主君に、縛りつけるために、

あなたは、私と婚姻させられた。

あなたは、時に涼しく、時に暖かく、優しく穏やかに流れる、

そよ風のような人だった。

だから、きっと、あなたは多くの愛人が居るのだろう。

決して、冷たくせず、熱くしない。

その距離感が、丁度良く、心地良かった。

私は、あなたに遠く及ばない。

知や武の才では、あなたより劣る。

あなたと私では、不釣り合いのはずなのに……。

あなたは、私を夫として、一番に愛する人として、扱ってくれる。

それが、なによりも嬉しかった。

























11/16/2023, 3:09:02 PM

その時が、いつ来るのか。

私には、分かりかねます。

ややこしい言い方をしましたね。

私には、分かろうとしても出来ません。

恐らく、私は人より多く、その時を経験したのですが、

未だに全くと言っていいほどに、その領域には達していません。

未来とは、私は未だ知りません。

だから、きっと恐ろしく、魅惑に満ち、予想外のことが起こるのでしょう。

それは、時に大海原の帆船に強い風が吹くように、

それは、時に底無し沼に重しを付けて落とされるように、

突然に現れる。

でも、だからこそ、その時が不幸とは限らない。

だからこそ、その時の経験が、活きる時が訪れる。

これだから、生きることは止められない。

これだから、人生は面白い。

どんな、運命も来るが良い。

どんなに堕ちようとも、どんなに苦しくとも、

私は、決して、生きることを諦めない。

何故なら、私は知っている。

この暗闇は、必ず晴れることを知っている。

その後の人生は、大きく変化し、喜びに満ちることを知っている。








11/13/2023, 2:43:45 PM

わたしには、その言葉を口にすることは許されない。

「又、今度」其れすらも。

其れに近い言葉すらも、あの人を苦しめてしまう。

あの人は、甘い嘘をつかない。

あの人は、軽々しく約束できないものを約束したり、なんてしない。

誠実さと同時に、とても残酷な人。

嗚呼、どうして、こんな人を愛してしまったのだろう。

どうして、次に逢う約束が出来ぬ、あの人を愛してしまったのだろう。

あの人の帰りを待つ、その時ほど苦しいものはない。

でも、あの人と過ごす時ほど…幸せな時を、わたしは知らない。

あの人との別れの時が……いつ来ても良いように、

今日もわたしは、覚悟を決める。

今日もわたしは、あなたと過ごす時を噛み締める。

今日もわたしは、あなたを送り出す。

どうか、また、あなたに逢えますように。

どうか、少しでも、あなたの生きる時の中に、多くの幸を……。

あなたを送り出す時、心の中で、いつも祈っております。








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