猫の目。
くるくる変わる空模様のように、
ご機嫌を映し出す。
まんまるで可愛い上目遣い。
お尻ポンポンされてうっとり閉じた目。
外から来たお客さんに興味津々な目。
おこな荒んだ目。
は?あんた誰よ?けっ、
みたいなやさぐれた目。
嫌いな家族にとっ捕まって絶望的な目。
あれ、不機嫌が多い?
うちのにゃんこは世界一!
*昨日のお題、鏡は、
「不思議の国のアリス」の続編である
「鏡の国のアリス」を下敷きに書いたつもり
なんですが、分かりにくかったですよね。
反省。
アリス!
はっと体を起こした。
膝から小説が滑り落ちた。
私はソファで小説を読みながら
眠ってしまったらしい。
アリス 早く、夕食の支度をして頂戴
全くこの子は…
ぶつぶつと小言が続くのを遮るように、
私はエプロンを付けた。
私はアリス。この家の娘だ。
疎まれている方の。
野菜を際限なく刻みながら、手に目をやる。カサカサとして艶のない肌。
姉のロリーナ、妹のエディスは
こんな家事はしたことがない。
しなくて良い。私だけ…。
…ッ。一瞬手を切ったと思った。
爪を刃がを掠っただけだ。
ただそれだけなのに。涙が意図せず流れた。
何?怪我したの?
手当を
そんな声を背中に受けながら、
台所を飛び出した。広い屋敷を走り抜け、
ある部屋に入る。扉が静かに閉まった。
顔を上げてぎょっとした。
亡霊のような女の顔が私を見ていた。
暖炉の上のマントルピースの鏡だ。
私こんな酷い顔をしているの…。
…アリス。アーリス。
私を呼ぶ優しい声。
アリース。こちらへおいで。
私は鏡へ手を伸ばした。
I'm proud of you.
アメリカ映画で、自分の息子を
お母さんが褒める時なんかに
よく聞くセリフ。
お母さんはあなたを誇りに思うわ。
もっと軽く、
あなたは良くやったわよ。
みたいなニュアンスらしいけど。
言われてみたいな。
肩を抱きながら、とか
目をしっかり見てくれて。
私は言われない代わりに、
世の中のお母さんへ
よろしくお願いします!
夜の海
沈みたい
何も考えず
深く深く
そして海の底で
二人が出会ったなら
もう一度恋しよう
・心の健康
失って気づく
君は僕の心の安定剤
ビタミン
ミネラル
その他もろもろ
とにかく欠かせないもの
何がいけなかったの?
僕のせいだとして
君のせいだとして
永遠に解けない知恵の輪
・自転車に乗って
自転車に乗って
あの坂を越えたら
何かが変わる
そう信じたあの頃
大きくなって
坂を越えて
思う
こんな小さくて狭い世界に居たのかと
そして
自分は変われたのかと…