君との出会いは、桜の木の下。
学校の正門だった。
入学式の日、そこで君を見かけて、僕は一目惚れした。
「よし、」
クラスが決まって僕は小さくガッツポーズをとる。
君と同じクラスという事実がすごく嬉しかった。
それから3年がたち、僕は君に何も言えず、高校を卒業した。
遠く離れても、忘れないよ。
いつまでも。
私の想いは、あなたに愛されることだった。
しかし、今この時点でその願いは叶わぬものとなった。
その人は、海外へ言ってしまった。
もう、思いを伝えることは出来ない。
それが何より悔しかった。
君の声が聞きたくて、君に手を触れたくて、空に願う。
戻ってきて、と。
今、あなたがいないのに私はまだここで生き続けている。
なんで、生きてるんだろ。
最近そう思うことが増えた。
あなたがいない世界なんて、生きてる意味がないのに、私はまだ、死ねない。
単純に死ぬのが怖いというのもあった。
しかし、それ以上に、死んだあなたに希望を抱いていた。
もしかしたら、私を守ってくれるかもとか、そんなくだらない希望を。
絶対そんなわけないんだけど、最後にあんなことを言われたら、多分誰でも信じてしまうだろう。
『君が死んだら、俺、本気で泣くよ』
もし、1つ願いが叶うなら、もう一度君に会いたい。
3年前、君は一瞬にしてこの世界から消えた。
君という存在は僕にとってかかせないものだった。いつも、僕の世界では君が中心で、君が1番だった。
2人でご飯を食べたのも、2人で1緒に夜空を眺めたのも、どれも忘れられない思い出になった。
ただ、そんな君はもう隣にいない。その事実を僕はまだ、受け入れられずにいた。
だから、もう一度、君にあって、お別れを言いたい。
『また会えると信じて』
君が好き。
中学生の頃、そう感じて、自分から告った。
後悔はしていない。
高校生になって、学校は離れたけど、まだ別れていない。
お互いに好きと言い合える関係。
もし、あの時、告っていなかったら、私はこんなに幸せじゃない。
君に言ってよかった。たとえ間違っていたとしても。