帰燕[Kien]

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12/18/2024, 2:50:17 PM

作品No.262【2024/12/18 テーマ:冬は一緒に】


寒い寒い冬だから
キミを膝に乗せて
なでなでしたいな

白くてもふもふな
キミがだいすきだよ

12/17/2024, 2:54:43 PM

作品No.261【2024/12/17 テーマ:とりとめもない話】


アニメだったり
漫画だったり
そんな話を
日が暮れてもしていた
中学生の頃

とりとめもなく
ただ話をしていた
あの頃の方が
今よりよっぽど楽しかった

もう戻れないけれど

12/16/2024, 2:42:09 PM

作品No.260【2024/12/16 テーマ:風邪】


 風邪をひいて学校を休む——なんて、よくある話だ。私も何度も経験した。その中で、一番思い出深い風邪の話をしよう。
 それは、中学生の頃——多分中学一年生のときの話だ。
 風邪をこじらせて、扁桃腺が腫れ、四日連続学校を休むことになった。唾液を飲み込むことすらできないほどの強い喉の痛みがあり、だいすきな白米さえ食べられない苦痛を味わった。二日連続病院に行き、体重はその二日間で約一キログラム落ちていた(今思えば、あまりよくない減量法である)。
 そんな私の病状を聞いて、かかりつけだった小児科医は、「アイスクリームなら食べられるかも」と言った。内心、医者が甘いものすすめるとか何言ってんの⁉︎、と思ったが、実際、あのときのアイスクリームは魔法の食べ物だった。スルリと食べられたのだ。
 点滴も打って、週明けには回復し、学校に通えるようになった。なったのだが——四日も休めば、授業は思っている以上に進んでいた。苦手な数学など、比例のグラフの項目が終わって、反比例とかいうよくわからない単語が出てきていた。
 あれから、滅多に風邪は引かなくなった——気がする。身体が健康なのはいいことだが……周りが体調を崩すと心配になるものだ。
 冬は風邪の季節。健康に気を付けたい。

12/15/2024, 2:58:02 PM

作品No.259【2024/12/15 テーマ:雪を待つ】

※半角丸括弧内はルビです。


 雪が降るのを待っている。雪が降るのは、あの方がここへ来る合図だから。
 あの方と逢えるのは年に一度、季節が変わるそのときだけ。決まって、あの方はここへ来る側、私はそれをお迎えする側——それが毎年繰り返されて、この国の季節は巡っていく。
 風が急に冷たさを増した。凍えるような風が、次第に強さを増していく。赤や黄に色づいた葉が吹き飛ばされ、裸になった枝に花のように雪が咲いた。
「ああ、ついにいらしたのですね」
 あたたかく穏やかな季節——秋はもうお仕舞い。私の役目はここまでだ。
 吹雪(ふぶ)く雪はやがて、寒く静かな季節——冬を連れてくる。それを司(つかさど)る、あの方も一緒に。

12/14/2024, 2:56:35 PM

作品No.258【2024/12/14 テーマ:イルミネーション】

※半角丸括弧内はルビです。


 凝り性の夫は、この時期になるとイルミネーションの設置に全力投球する。正直、付き合わされるこっちはたまったもんではない。
 電飾の設置の手伝いは、まだマシな方だ。厄介なのは、飾りの中でも主役に位置するだろうリースとツリーである。なにしろ、本物の、というか、生の、というか、植物が使われたものを飾りたがるのだ。去年など、「買うのももったいないし、麻知子(まちこ)がつくってよ」なんて言ってきたのだ。確かに私は、手先が器用なのを活かしてハンドメイドアクセサリーの製作と販売をしているが、それとこれとは話が違うし、そんなに私を巻き込まないでほしいと思う。それに、時期が終われば、リースもツリーも処分することになる。その手間も考えてほしい。
 夫のことはすきだ。けれど、イルミネーションのことになると熱くなりすぎるのは、正直嫌いだ。楽しそうに飾り付けをするのを見ているのは、微笑ましいのだけれど。
 街にイルミネーションが輝くのを見る度、憂鬱になる私がいた。

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