「…あ、いる……」
視線の先にはきっと、君がいる。
星屑のように、たくさんの人がいるのに、私に見えるのはたった一つの一等星。
一等星なんて掴めないって、分かっている。
砕心の叫びもきっと、一等星には届かないから。
はは……私って、意気地無しだなぁ。
このままじゃ、何十等星だって、掴めなくなっちゃう。
なんて、自嘲が漏れる。
お願い、教えてほしい。
私のことは、どう思っているの?
お題 視線の先には
「まさに私が下北沢のツチノコです」
頭はちょっと良い方だと思うけど、
運動もできないし、
優しくないし、
家事もできないし、
要領も悪い。まさに、愚人。
何よりコミュ障で、
ずっと気まずい沈黙が流れて、
悔しくて、悲しくて、申し訳なくて、
そのおかげで常に浮いている。
どうやったら変われますか?
どうやったら、愛してもらえますか?
お題 私だけ
「つっかれたあー…」
家にあった、白いファイルに目が止まった。
それを開くと、中には小学校の思い出の写真や、みんなで作った映画の台本が入っていた。
あの頃は楽しかったなぁ。
自由に、思いのまま過ごせて良かったんだろうなぁ。
今じゃ社会の不条理に晒されて、自由奔放になんてできない。
「今」を考えたくなくて、イヤホンをつけて、音を遮断する。
もう少し、予定が落ち着いたら……。
たまには羽を伸ばして、だらーっと過ごすのもいいかもしれない。
お題 遠い日の記憶
自分の温もりに慣れすぎては、
命さえ軽んじてしまう。
傷つけて得る安心なんて、
もう終わりにしよう?
ちっぽけな勇気でも、自分も、世界も変えられるから。
お題 終わりにしよう
「黙って、この手を取れ」
辛いことも悲しいことも、2人で分かち合えば、少しは楽になると、思ったことは無かった。
私の気持ちを理解できる人なんて、いないと思うから。
もしも…どうしようもない私を受け入れて、全部肯定してくれる味方がいれば、いるのなら……。
貴方はきっと、泣いている姿など、本望でないだろう。
だから、前を向く。助けなど、いらないと。
ただ1人の、対等な人として――私は手を握った。
お題 手を取り合って