飛べ
飛行機が離陸する瞬間
壊れるんじゃないかというくらい大きくて重たい機体がゴトゴトガタガタと走りだし、飛べ、というより、飛ぶ!という緊迫感がやってくる。
体がふわっと浮いて、車輪が地面を蹴ったのを感じる。
エンジンのゴオオオオオオというエネルギーを感じながら、真っ直ぐに天に向かって上昇していく。
窓の奥に小さくなっていく町並みを見つめながら、このエネルギーが事切れないことを私は強く祈る。
今、エンジンが止まったら鼻先から真っ逆さまだ。
そんな想像を常にシュミレーションしながら、前のシートの背を手のひらで力強く掴む。
飛べ!飛べ!と祈りながら。
毎度、飛行機から降りると手が痺れている。
ジェットコースターを降りたあとも手が痺れる。
こういうのはジェットコースター症候群とでも言うのかと不思議に思って調べてみたら、
ただ単にシートを握りしめる手に力を入れすぎて、血流が悪くなっただけらしい。
シートを強く握りしめたところで、落ちるときは落ちるのに。
世の中に100%はないと知っているから。
身を委ねる相手を自分以外に置くことは恐怖である。
では、自分になら身を委ねられるのか?
私たちは自分たちの能力で支えあって、生きている。
だから、私も誰かから身を委ねられているのかもしれない。
みな、誰かの命を抱えながら飛んでいる。
落ちないように、落とさないように、
飛べ!
Special Day
そんなのもう今日に決まってる!
明日から夏休み。
やっとやっとこの日が来た。
4月からずっとずっと待っていた。
新しいクラスメイト、新しい担任の先生、毎時間変わる変わるやってくる教科の先生たち、新しいことになれるのにすごく疲れた。
どんな人か様子を見たり、ときに我慢をしたり、我慢ができずに自分の気持ちをぶつけてみたり、人間関係で悩んだこともあった。
学校で習ったことなのに、家に帰ってから問題を解いてみると全然分からなくて机に突っ伏したこともあった。え、こんなの習ったっけ?
けど、毎日たのしかった。家にいるより全然マシだった。話の合う友達、バカなことをするクラスメイト、いつも雑談ばかりして授業を進めない先生、毎日メニューの変わる美味しい給食
けど、やっぱり今日はSpecial Dayだ。
明日からは夏休み、思いっきり遊ぶぞ!
楽しむぞ!好きなことするぞ!!
揺れる木陰
木陰が揺れて、さっと君の気配を感じる。
また来てくれた。
暑い陽射しの中・・・
さて、今日はなんの話をしよう?
昼間の夢
白昼夢みたいだな、と思ったことがある。
朝一に職場に行って、1番最初の仕事がのだめカンタービレの映画を観ることだったときだ。
ちょうどのだめにハマっていた時期だった。
え、仕事でのだめを観ていいの!?と
まるで夢みたいで、そして涙がでた。
忙しい仕事だが、たまにこういうことがある。
仕事でテーマパークに行ったり、
オーケストラを聞いたり、
ブタの目を解剖したり、
化石を取りに出掛けたり、
夢か現実か分からない。
仕事か趣味か分からない。
二人だけの。
幼なじみがいる。
幼馴染みと言っても幼稚園のときから面識はあったけど、初めて言葉を交わしたのは小5のときだ。
近所に住んでいたのに、同じクラスになったことがなく、小5のときに初めて同じクラスになった。
小学校あるあるだろうか。
クラスが離れた途端に友達解消、みたいな。
その逆現象だった。
まるで昔から知っていたようにあっという間に仲良くなった。
しかし、彼女は極めて優秀だった。
習字の習っている私より字がきれいだった。
私が溜めるばかりと思っていた進研ゼミを勉強に使う人を初めて見たときは衝撃を受けた。
学校では真っ先に課題を終わらし、先生に次の課題を求めていた。
まるでハーマイオニーだ。
ハリーポッターの小説を教えてもらったのも彼女で、私の読者歴には彼女の影響が過分にあった。
だから、仲がよい割りにいつも私は嫉妬の嵐だった。
目の上のたんこぶだね、とよく両親に笑われた。
そりゃ、私はピアノも続かなくてすぐにやめたし、
水泳だって習い事レベルで選手コースなんて誘われたこともない。そろばんだってできないし、計算は苦手だ。
だけど、私は負けず嫌いだった。
小6になってそろばんも始めたし、進研ゼミも開いてみた。図書館にも通うようになって伝記漫画を一通り読んでみた。
両親はいい影響を受けていると喜んでいたけれど、影響を受ける側でいるのがいつも悔しかった。
彼女とは色々な出来事がある。
地域の盆踊りコンクールで一緒に優勝したり、
壁新聞コンクールで入賞したり、
高校受験で私の嫉妬心が破裂して絶交したり、
はたまたお互いに志望校に受かって、和解したり、
今では数ヵ月に1回はご飯に行く親友だ。
職種も同じで志を同じくする。
また、機会があれば書きたい。