風鈴の音
今年の夏は暑いけど、去年よりも風があるから体感的には耐えられる感じがしませんか?
我が家ではまだエアコンをつけていません。
代わりに防犯対策を完全に無視して、家中の窓を全開に開け放しています。
去年の夏から網戸と簾を用意していて、今年の夏にこの作戦がようやく効いてきたのです。
暑い中にも、いい風が入ってくるのです。
特に夜など、涼しいと感じるほどに。
これはいつまで続くのでしょうか?
8月はもうエアコンなしではいられないでしょうかね?
エアコンをつけると、窓を閉めねばならなくなります。
その前に、風鈴を用意して風鈴の音を楽しむのもいいなという気持ちになりました。
早く買わなきゃ、ですね。
心だけ、逃避行
私の中で「のだめカンタービレ」が再熱している。
アニメ全44話を3週間で観た。
実写はドラマも映画も観た。
漫画も24巻すべて読んだ。
だけど、やっぱりアニメが一番好きだ。
漫画もいいけど、音楽が聞けるアニメはとっても素敵。
実写はやっぱり役者の演技を意識してしまうから、アニメがいい。
何がいいって、千秋真一だ。
3歳でバイオリンを始め、音大ではピアノ科を首席で卒業。その一方で独学で指揮を学び、大学院在学中に自身のオーケストラを立ち上げコンサートを開催。
大学院を中退し、フランスの指揮者コンクールで優勝。そのまま23歳でプロとなり、パリの歴史あるマルレオーケストラの常任指揮者としなる。
こんな経歴は現実ではあり得ないらしい。
そんなアメージングな男を支えたのが、大学時代のアパートの隣人。野田恵(通称のだめ)だ。
寝食を忘れるほど楽譜が大好きな千秋に対して、のだめは楽譜を読まない。聴いた音を覚えて自由にピアノで演奏する。
千秋曰くデタラメだけど、人に聴かせる魅力的な演奏をする。ふと、足をとめたくなるような。
千秋とのだめはお互いの音楽性にひかれあう。
私生活がだらしなく、不衛生な女ののだめに対して、家事が得意で面倒見のよい男の千秋。
いつもは千秋がのだめの面倒を見てリードしているし、音楽でもいつも千秋はのだめの一歩も二歩も先を行く。千秋はいわゆる俺様タイプ。
その俺様千秋がのだめを追いかける瞬間が好きだ。
心だけ、逃避行したくなる。
特に好きなのは、千秋がのだめの演奏会に行けなかったときだ。家に帰ってのだめに謝る。
「のだめさん、すみませんでした。」と正座するのだ。
興味のある人は是非観てみてほしい。
冒険
毎年、夏休みになると専業主婦の母が
「冒険の旅に出よう!」と私たちに言った。
意味は、ちょっと離れたスーパーまで買い物に行こう!である。
ペーパードライバーの母
母の自転車の後ろに弟が乗り
私が母の前を自転車で走った。
先頭を走るのはいつも私で
「どっち~?」「そこの角は右~」
と母が教えてくれながら、隣町の大型スーパーまで自転車を走らせる。
全然、冒険じゃないと思うかもしれないけど
いつもと違う道を自転車で走り、ちょっと寄り道をしていつもと違うお菓子を買ってもらう。
毎年、楽しみにしている冒険だった。
自転車だけど、暑さを感じた記憶はない。
アイスが溶けないうちに大急ぎで家に帰って、扇風機の前で溶けかけのアイスにかぶりついた夏休み。
今思うと、夏休みの冒険の旅は母にとっても楽しかっただろうと思う。
だって、専業主婦の母はいつも日中一人なのだ。
テレビとずっとしゃべっているのだ。
届いて.....
届けば、天にも昇るような気持ちになり、
自分のことを優秀だと思える。
心がすくように嬉しくて、ぐっと満たされる。
届かなければ、悔しい。
なんで届かないの?
相手を責めたり、自分に苛立ったりする。
自分の想いが届かないときは
大体タイミングのせいだったりする。
タイミングさえ合えば、物事は上手くすすんでいく。
では、そのタイミングはどのように見極めればいいのか?
答えはシンプルで、自分のタイミングで動かないことに限る。相手に合わせてあげさえすれば物事はラインに乗ったように運ばれていく。
では、相手に合わせる時間がないときや、心の余裕がないときは?
そりゃ、強くなるしかない。
強くなればいい。
相手が勝手に合わせてくれる。
どうも、どうもで話がすすむ。
よし、強くなろう。
強くなれ!
届いて....と願わなくていいくらい強く。
あの日の景色
まだ大事な人を失っていないから
戻りたくても戻れない、思い出すだけのあの日の景色
が私にはない。
わたしが思い出すのは
学生時代の日常の景色だ。
車がまだなくて、自転車を漕いだ通学路。
講義の7分前に目が覚めたときは文字通りの爆走をしたっけ。
春になると咲く道沿いのハナミズキの美しさには1年の重みを感じる切なさがあった。
大学の講堂、毎日通った図書館
研究室に漂う純粋な学術の空気が懐かしい。
知り合いの学生が働く食堂の安っぽさに、
帰り道に寄る勝手知ったるスーパーの食品売場。
一日の終わりにたどり着く6畳の狭いワンルームは、自分だけの特別な城だった。
スクランブルエッグをのせたトーストや、3日はアレンジが利くカレーライス
週に1度回す洗濯機に、出窓部分に取り付けた部屋干し用の物干し竿
あの頃の生活は自分だけの力で回していたように感じるけど、地元の親の経済支援がなければ叶わなかった。
一日一日を丁寧に過ごしたあの頃の景色は鮮明だ。
今はどうだ。
仕事中心で、家事は100%家族頼みだ。
半分沈んだバランスの悪い船を漕いでいるみたいだ。
戻りたくても戻れないあの頃の生活