「青い風」
目が覚めたらそこは無人島だった。
私はただの高校生なはずなのに
何故か南国に来ていた,
そこには同年代くらいの他人と私を合わせてざっと16人程度
私たちはここにくるまでの記憶が朦朧としていた
どうせ連れてきたやつの仕業だと皆が思っただろう
訳も分からず涙を堪えていたら一人の男子が話しかけてきた。
彼は私のことをとても気にしてくれて、よく私の趣味にも付き合ってくれたし、それから私が頭を打って入院した時も毎日会いに来てくれた。
ある日、彼が私を砂浜に誘ってくれた
夕焼けの中彼は
「ここから、一緒に帰ろう」
そう言ってくれた,
様々な試練を超えてついにその日が来た‥
誰もかけること無く15人,船に乗り込んだ
この船はどんな嵐にも耐えれる自動運転の船だからきっと何があっても大丈夫だろう‥
出発寸前の時彼が私に手を差し出してくれた
だけれど私はその手を振り払ってしまった
彼の驚いた顔を見ながら言った
「みんな、揃ったから出発しよう!!」
その瞬間奥に居るみんなが船の錨をとり船が動き出した
必死に止めようとする彼の努力も虚しく船は島を離れていった。
これでよかったはず、
「こんなところに連れてきたのは私だった」
と頭を打ったとき気づいてしまったから、
堪えていた涙は頬を伝って海に落ちた
もう誰も気にする人は居ないから好きなだけ泣ける
とても涼しげな風が涙を乾かしてくれた。
彼のように
「遠くへ行きたい」
宇宙に行きたい。
星たちが煌めく美しい場所に
あの手の届くことを夢に見て
宇宙に轟くような自分になりたくて
宇宙には百年よりもっともっと長い歴史がある
それと同じくらい謎も多くある
その謎を解き明かす人間が自分であることを
夢見て今日も眠りにつく
「カーテン」
「白色のカーテンを開くと雪景色で
水色のカーテンを開くと南国
緑色のカーテンを開くと森
黄色のカーテンを開くとヒマワリの畑
私は水色のカーテンがいいな」
友達が言った。
「青く深く」
飛び込んだ体は
ふかい
ふかい
海の底に沈んでいった
なぜか、苦しくなくてむしろ
居心地がよかった
私は空からさされた
一筋の光の矢を見つめながら
海に包み込まれていった
「すれ違う瞳」
授業中、ふと好きな子を見つめた。
そしたらあの子も暇だったのか辺りを見渡していた
ようだ。
すると目があった、だが僕は恥ずかしくなって目をそらしてしまった。胸の鼓動がとても早くなっているのが感じ取れ、机に顔を埋めた。
私は今日も彼の姿が気になって見つめてしまった。
授業中問題を考える時に唇を噛んでいる様子も、暇な時にノートに落書きをしているのも全部大好きだった。
彼が私と目が合いそっぽを向いてしまった…
私の事は好きじゃないのかと心配になって心の中で叫びながら顔を机に埋めてしまった。
すると先生が
「お前ら、廊下に立ってろ!!」
と怒りながら私と彼に言った。
現代で昭和のようなことを言っている担任にいつもは嫌気がさしたが、今だけは感謝している。
「ずっとこの時間が続けばいいのに…」