星空
「ねぇ見て!星空、綺麗だよ!」
と言われ、ベランダに出てみる。
「本当だ、綺麗…」
「夏の大三角…かな?で、あっちは…」
明るい声色で話す君。
きっと、電話越しの君は、キラキラした目で星空を見ているのだろう。
そんな君を、いつか間近で見てみたい。
「…今って、わたしたち、離れているけど、同じ星空を見てるんだよね?」
少しだけ、ドキッとしたことは秘密だ。
「…そうだね?」
離れているけど、なんだか近くにいる気がする。
「ごめんね、そろそろ寝るね!おやすみ!」
「わかった、おやすみ!」
また明日、と言いたかったけれど、電話を切られてしまった。
──────星空…それ以上に、君は綺麗だ。
神様だけが知っている
わたしは神様は存在すると思う。
だって、生まれながらの才能も、性格も、性別も
生まれる場所も、年代も
全て神様が決めたと思う。
人の一生は、神様が決めた。
地球も、神様が作った。
きっと、そうだと思う。
これが事実がどうかはわからない。
ただの個人の憶測だから。感想だから。
──────真相は、神様だけが知っている。
この道の先に
息が上がってきた。
先が見えない道。
どうなってしまうのか、わからない。
この道の先に、なにがあるのだろうか…。
少し怖くも思う。
けれど、それがこの道。自ら選んだこの道を。
踏み外した人を何回も見てきた。
慎重に。時には大胆に。また多少ならば踏み外しても大丈夫だろう。
道をゆっくり頑張って歩いている途中。
君に手を貸すこともあるし、貸されることもある。
──────人生というこの道の先に、
何が待っているのだろうか?
ぼくはまだ、その答えを知らない。
日差し
今日は日差しが強いらしい。
眩しくて前が見えないや、そんなことを考えていたの。
そしたら彼が現れて。
「おはよう」
とただ4文字を並べた。笑顔付きで。
わたしはそのたった4文字と笑顔が眩しくみえて。
遠くの、照らす日差しよりも。
近くの、素敵な彼の笑顔の方が
とっても眩しく見えてしまったの。
わたしは、太陽のように眩しい君に
「おはよう、眩しいね」
と返した。
君のことだとは知らずに、
「ほんとに、日差しが強いや」
と言う君。
本当に、眩しいや。
窓越しに見えるのは
朝1番。カーテンを開ける。
誰にも聞かれたくはないような、眠い声を発する。
眩しい朝日の中、窓越しに見えるのは。
太陽よりも眩しい、君の顔。
パッと目が合ってしまい。
ニコッと笑う君。
そんな君を見て恥ずかしくなったが、わたしは笑顔を返した。
また後で。君の顔を見るのが、楽しみだ。
そう思いながらわたしは、顔を洗う。