まる猫

Open App
6/9/2023, 11:12:17 AM

 緑がより濃くなった今日この頃

 日が登るのも早くなった

 “ふぁぁぁ、おはよう”

 お寝坊のあの子も

 流石に二度寝は出来なかったようだ

 “おはよう”

 水を飲みに来たあの子のために少し体をずらす

 俄かに賑やかになってきた

 泉の中央では

 鳥たちが水遊びし

 他の動物たちは各々水を飲んだり

 毛繕いをしている

 朝日に照らされ

 みな気持ちよさそうに

 この時間を楽しんでいる

 さぁ、今日も1日始まるぞ

 これがこの森の始まり

              『朝日のぬくもり』より

6/9/2023, 3:28:19 AM

 ”もし過去に戻れるなら、
 
 貴方ならどんな道を選択しますか?”

 私なら

 多分戻ってもおんなじ道に行くんだろうな

 今までで沢山選択して

 後悔もあったけど

 結局は過去に戻っても

 私はわたし

 人や思考回路が変わるわけでもないから

 選ぶ道は決まっている

 分かれ道があったとしても

 よく見るとそれは

 ただの一本道

 だからこそ

 どんなに過去に戻っても

 辿り着く場所は

 きっとここなんだろう
 
                   『岐路』より

6/7/2023, 10:53:09 PM

 星降るこの夜

 静寂に満ちた世界で

 宙に近いこの場所で

 2人肩を寄せ合い

 最期を共に見届けよう

            『世界の終わりに君と』より

6/6/2023, 11:55:54 AM

 狭い裏路地を早足で通り過ぎる

 ここを抜ければ

 あいつに会わなくてすむ

 そう思い

 歩む速度を更に速めた

 あと少し

 少し広げた空間に出る

 今夜は満月

 街灯がなくても

 月に照らされ

 進む道も見えやすい

 空間の真ん中に人影を見つけ

 足を止めた

 せっかく撒いたと思ったのに

 あいつはにやりと悪い笑みを浮かべ

 “やぁ、また会ったね”

 そう言った

                   『最悪』より

6/5/2023, 2:32:43 PM

 私は世の理を

 幼心から理解していたわ

 花が咲き枯れるように

 命の芽吹き

 その終わり

 過去から未来

 世の流れ、理が手に取るように分かるの

 だから

 誰に気づかれることなく

 私は私の道を遮るもの全て

 取り除くことができたわ

 そう

 あなたのように感がいい人もいたけど

 私を止めることは

 できなかった

 ふふふ

 別にいいのよ

 知られたくないとかではないの

 だって

 知られたところで

 この世界から退場してしまえば

 この事を知る人はいなくなるでしょう?

 さぁ、お話はここまで

 大丈夫

 怖くないわ

 暗くなるだけ

 すぐに何も分からなくなるわ

 そう、

 そこのあなたもすぐ迎えに行くわ
 
            『誰にも言えない秘密』より

Next