今日は7月7日七夕だ。毎年この季節になると元彼のことを思い出す。
「折星と彦星ってまじで愛し合ってたんだよな!俺と【私】ちゃんみたいだね!でも俺ずっとずーっと一緒にいないとしんじゃうからむり!」
そう彼は言ってくれたのに、そういった1ヶ月後に別れを一方的に告げられた。理由を聞いても
「【私】ちゃんと一緒にいる未来が見えない」
ひきつった笑みを見せながらそう彼は言った。
何度聞いてもそうとしか言わなかった。
せめてもっとちゃんとした理由にしてほしかった。
本当の理由を言って欲しかった。
なんで。なんで私じゃだめなの。
そして、泣いてる私を置いて家を出ていった。
〜3年後〜
「折星と彦星なら1年に一回だけでも会えたのにな…」
そう毎年思う七夕。
彼は今元気かな。
別れてから一回も連絡は取っていなかった。
でも連絡先はまだ残っていて未練ばかりが残る。
どうせ見ないだろうし送ってみようかな…?
気づいたときには
『元気〜?』
震える手で送信ボタンを押していた。
何日経っても既読はつかなかった。
当たり前すぎて涙が出てくる。
だって知ってるよ。
あなたは死んじゃったんだもん。
あなたの親言ってたよ。
「末期のがんだったの。【私】ちゃんに迷惑かけて、泣かせるくらいだったら別れてから死んだほうがましだって。」
ねぇなんで?私はずっと愛してたのに。
一生一緒だよって言ってくれたのに。
その日の夜は叫びながら泣いた。
葬式はよばれたけどいかなかった。
私はあなたがまだ生きてるって信じてるから。
ねえ、私思うの。折星と彦星だったら良かったのに。
そしたら、1年に一回でも会えたのにって。
でももうすぐで毎日会えるよ。
待っててね。ずっとずーっと大好きだよ。
愛してる。
お題:七夕
ベッドに入るとふと思った。
あのクラスで私のことをいじめてきたあいつは今、私より幸せなのだろうか…と。
正直、私は幸せの絶好調にいる。趣味も、優しい仕事仲間も、さらには恋人にまで恵まれている。だからこそ時々怖くなる。この生活がいつか終りを迎えて全てなくなってしまうのだろうかと。
この前たまたま会った昔の同級生が言っていた。
【私】ちゃんのことをいじめてた子いたじゃん?そいつ今結婚して子供最近産んだらしいよ~そんなやつが親なれるわけなくねw?
私は思った。
なんで不幸になってくれないの?
私より幸せにいることが許せない。
あいつの旦那不倫してるの知ってるのかなw
はやくバレて離婚しろよw
何故か思考回路は悪い方に、悪い方だけに進んでいった。
気づくと夜が明けて、窓からは少し明るい光が差し込んできた。
私は寝返りを打った。するとそこには恋人の寝顔が目に映った。ものすごく愛おしくて仕方がない。
彼が私と一緒のベッドにいることが嬉しすぎてついつい思ってることが口に出てしまった。
「もうすぐであいつじゃなくて私の旦那になるのね…」
そんな昔の思い出を振り返りながら
私の復讐劇はまだまだ始まったばかりだ。
お題:昔の思い出
なんとなく過ごして、なんとなく仕事して、なんとなく人付き合いして、なんとなく理由なく生きてる人生。
「もう疲れちゃったな」
いつの間にか考えてることが言葉に出てしまっていた。
辛かったことだけが頭に残っている。
幸せなことは何故か何一つ思い出せない。
そんな、しょうもない人生。
こんなことを考えるなんて今日はいつもより疲れているみたいだ。そんなことより早く家に帰って寝たいな…
ずっと下をみながら歩いていた。
靴が汚れてるな。
そんなことしか考えてなかったのに、コンクリートに反射する微かな光をみた瞬間、無性に空に目を向けたくなった。
重たい首をゆっくりと上にあげるとそこには、数え切れないほどの無数の星とどこまでも続いていく空があった。
星空ってこんなに綺麗だったっけ?
その日は家に帰るまでずっと空をみていた。
いつの間にかもう家の前についていた。
ふと頬を触ると濡れていることに気づいた。
最後くらい自分に優しくしてもいいかな。
そう思い、いつもより多く睡眠薬を飲み私は眠りについた。
星空綺麗だったな…
お題:最後の星空