君を見つけられるといいな。
もう見えない君を僕は追いかけている。
僕の視界から消えて居なくなった君を
探してる。
ねぇもう星に願ってもいい頃だよね。
早く君を見つけられますように。
─────『星に願って』
君の背中を追いかけるよ
いつか君に追いつけるように
いつかこの気持ちも届くといいな
─────『君の背中』
君が隣にいるはずなのに
君の心は遠くにある気がするんだ。
こんな君を想っているのに。
ねぇなんで俺を見てくれないの?
ねぇねぇねぇねぇねぇなんで
君は苦しそうな顔をするんだ。
俺をもっと見て
遠く遠く離れていかないで。
─────『遠く...』
いつものように古びた建物に入ってドアを開ける。
「いらっしゃい、ってまたアンタかい。
今日は誰の秘密見に来たの」
少し枯れた声を出しながらお婆さんは言う。
「ううん今日は誰も知らない秘密を探してるから
今日は誰の秘密も見ないよ。」
ここは色んな人の秘密を知れる名前も無い店。
何度来たってお婆さんは名前を教えてくれないし
私だって本名を教えては居ない。
きっとこのお婆さんは知っているかもしれないけど
「今日はここら辺に居てもいい?」
「いつもそこに居るだろう」
なんて会話しながら今日も誰も知らない秘密を探す。
─────『誰も知らない秘密』
病弱のアイツもう長くないだとか
明日は迎えられるか分からないらしい。
アイツは小さい頃から一緒に居るだけの友達。
俺はアイツを好きだけど
そんなこと言って困らせるのはしたくないから
俺はこのまま伝えずに終わると思う。
今日はずっと病室にいるつもりだ。
アイツはほぼずっと眠っていた。
日が落ちて空が暗くなる。
どうせならもっと一緒にいきたかったな。
なんてアイツの手を握って思ってしまった。
まだアイツは死んでいないのに。
そんなことを考えていたら夢を見た。
視界いっぱいに広がる星空を俺は見上げていた。
「アイツがもっと生きられますように」
なんて柄にもなく願っていた。
幾筋の流れ星が俺の視界を横切る。
夢だけど俺はこの綺麗な景色を忘れないと思う。
目が覚めた。
まだ日はあがっていなかった。
アイツは目を俺に向けて笑っていた。
もうすぐ夜が開ける。
いつかコイツに俺の気持ち伝えてやる。
そう思い俺もコイツに笑いかける。
2人を包む空気が静かな夜明けを迎えていた。
─────『静かな夜明け』