突然の君の訪問に私は1歩後ずさりした。
目の前で亡くなったはず君が
今目の前に立っているのだから。
「なんで」
この言葉は声にならず
口から息を吐き出しただけだった。
君は美人で自由奔放で可愛くて
私が今まで関わった人の中で一番綺麗な人だった。
そんな君がいなくなって
私が君を見つけ出した時
君は体が傾いて
後ろへ一直線で落ちていったところだった。
まるで映画のワンシーンのように
美しく儚い瞬間だった。
彼女が地面に打ち付けられた音を聞いて
私は上から地面を見た。
彼女は赤を広げて倒れていた。
でも可笑しかったんだ。
階段を一気に駆け下りて彼女の元へ行った。
けど彼女はその場になくて
彼女は生きていた。
今目の前にいる。
どうして?
色々分からなかった。
そして怖くなった。
なんで貴方ははここに居るの?
─────『突然の君の訪問。』
雨に佇むのはびしょ濡れになった私と
使い物にならなくなったお気に入りの傘
もうホントなら家に着いているはずなのに
この雨のせいで
服は濡れて肌に張り付くし
カバンも濡れるし
もう雨は散々なんだけど
この雨はいつやんでくれるのかな
─────『雨に佇む』
これは私の日記帳
今日あったことも
たまにウソ日記書いたりする。
長い期間日記を書くなんて
続かないからさ
気楽にかけるようにしてるの。
今日はどんなこと書こう
─────『私の日記帳』
彼女と僕が向かい合わせで立っていても
彼女は僕を見ない。
彼女には組みたい相手がいたから
僕でごめん
でも精一杯頑張るから
今だけは僕を見てなんて
僕はそう言う勇気もないから。
嬉しいはずなのに涙が出そうだよ
─────『向かい合わせ』
僕が君を好きと想い始めたのはちょうど1年も前
君が彼を想い始めたのはつい最近のことだ。
しかも君が彼を想い始めたと気づいたのは
彼が僕の幼なじみでいつも隣に居たからだ。
でも彼は彼女の好意に気付かない。
そして僕は今彼女の恋の相談相手となっている。
彼は僕が彼女を好きなのを知っているから
いつも彼の所に戻ると
「よかったな」
なんて爽やかな笑顔で言ってくるだから
いつも僕はやるせない気持ちで胸がいっぱいになる。
僕は彼女を諦めることが出来るのだろうか。
彼とは幼なじみだしずっと仲良くしていたいから
恋か友達を選ぶなら僕は
友達を選ぶしかないんだ。
─────『やるせない気持ち』