私の中の楽園は温泉かな。
広々してて日々の疲れをとってくれるから
リラックス出来て最高なんだよね。
さぁ明日も頑張ろう
─────『楽園』
息を吹くと丸くて大きなシャボン玉ができる。
シャボン玉は風に乗って
遠くに飛んだあと消えた。
こんなゆっくり出来る休日いつ頃だろう。
風に乗るシャボン玉
私の心も軽くなって飛んでいきそう
─────『風に乗って』
ここに楽しさを見いだせない。
いつもそれっぽい会話して過ごしてた。
長くてつまらないのが自分の人生だと思ってた。
何をしてもつまらない。
そんな僕は友達と音楽フェスに行くことになった。
今話題のアイドルやバンド
誰もが知っているようなミュージシャン。
様々な人達がステージで歌っていた。
この音と熱気にその刹那、
僕の止まっていた時間が動き出した。
歌っている人も聞いている人ももちろん僕も
目をキラキラさせて居た。
いつもは聞かない音楽に
音圧が目に見えるくらいの
音が僕の全身を刺激する。
音楽で僕の世界が色付いた。
次はどんな曲を聞けるかな
─────『刹那』
生きる意味を考える日々でした。
いつも通り朝起きて
いつも通り学校に行く
いつも通り先生に進路について話され
いつも通り悩む
いつも通り授業を受けて
いつも通り家に帰る。
いつも頭の隅では数え切れない悩みがある。
これができないのは親、環境のせい。
自分のせいにしたくなくて
こんな自分嫌だなと思ったり。
好きな物も熱中できるものも何も無い。
そんな自分に生きる意味はあるのだろうか。
友達、先生、カウンセラーの人には言えない。
必ず生きる意味はあると言う。
生きる意味がないと言って欲しいわけじゃないけど
もう苦しいの。
もう楽になりたい。
自殺なんてする勇気も行動力もありませんから
今日も生きる意味を見つけに行きます。
─────『生きる意味』
血腥い匂いが当たりに広がる。
彼らはまいにちのように鉄パイプ金属バットなど
あらゆるものを武器にして
相手を殴り倒していた。
10代20代の大人にも関わらず
そこには彼らを止めるヤツなど誰一人もいなかった。
でもあの日は違った。
相手のトップをやったあとに気づいた。
俺たちを見上げる小さな子供がいた。
まだ善悪の見分けを知らないのか
俺たちを純粋な目をしてこっちを見ている。
善悪の見分けというよりも
これを悪として見ていなかったら
コイツはイカれているけれど
そのくらいこの状況はおかしかった。
「お兄ちゃんたち大丈夫?」
「なんでいるんだ。
ここは子供が来る場所じゃない。」
少し威圧感のある声で言ったが
コイツは何も感じていないようだった。
「ママとパパは迷子だよ。」
一瞬何言ってるか分からなかった。
「...お前迷子なのか。」
「違うよ。ママとパパが迷子なの。」
おかしな子供だと思った。
警察署までは少し遠い。
しかし俺たちのこの格好では面倒なことになるため
近くまで連れていくことにした。
コイツは俺たちに
なんの恐怖も感じていないのだろうか。
「お前はこんなやつになるなよ。」
そう言って子供の背中を押した。
「ここ真っ直ぐ行けば警察署だから
迷子だって言えよ。」
アイツは最後まで笑顔だった。
俺達そろそろやめ時かもな。
そう言いながらアイツと反対方向に歩いていった。
─────『善悪』