ここは暗く立ち込める瘴気世界。
その中も地位が高い人
ここで偉いとされる人は
1部の浄化エリアで生活出来ている。
一般市民には払えない大金を払えば
そこに行けるみたいだけれど
普通の生活をしている瘴気世界には
そんなお金を持つこともないのが現状だった。
瘴気世界では子を産むと望む人が少なく
望んでいても生まれてこなかったり
子が元気に生まれることが難しくなった。
そんな中、瘴気世界で元気に産まれた私。
両親にも周りの大人にも優しくされて
みんなの愛を感じながら私は成長した。
私の記憶だとお母さんはいつも体調が悪い。
お父さんは肉体的にも厳しい労働している。
2人はいつも私に辛い顔を隠してる。
2人はいつも
「あなたが私たちのたった一つの希望」
そう言って私を抱きしめる。
嬉しいと感じる反面
なんだか悲しそうな背中に手をあてて
大好きな二人を
どうにか元気にしたいって思うようになった。
2人を笑顔にしたいから
私頑張りたい。
何ができるか分からないけど
2人のたった一つの希望として
できることやってみる。
だからいい事が出来たら
沢山褒めて欲しいし沢山抱きしめて欲しいな。
─────『たった一つの希望』
あなたを本気で好きになった。
好きになってもあなたは振り向いてくれない。
だって私は彼のお客さんだから。
こっちだけを見て欲しいなんて
欲望は叶わないの。
早く諦めないと
─────『欲望』
「ほら早く、乗って乗って」
私は誰かに背中を押された。
「待ってください!」
自分がどこにいるかも分からないのに
列車に乗るわけが無い。
そう思い言葉を口に出したけれど
この声は聞こえてないみたいだった。
背中を押されたまま
私たちは列車に乗った。
まるで私が乗るのを待っていたように
扉がしまった。
列車には人間ではない人も居た。
ここは一体どこなのだろう。
「ここに居る乗客はみんな列車に乗って
自分の居場所を探しているんだ。」
「へ〜そうなんだ」
私も色々悩んでいたしなんだかんだ楽しくなっていた。
お礼を言おうと前を向いたら驚いた。
姿が透けてる幽霊?妖精?のような人が
私を見ていた。
列車に乗って
私の居場所を探そうと思う
─────『列車に乗って』
あなたがいいと言うなら
あなたを連れ去って遠くの街へ行くよ。
それじゃあ国の一大事じゃない。
少し笑って少し俯く君
僕は本気だよ。
君がいいと言うなら
国の指名手配犯になっても
ここから連れ出してあげるから
─────『遠くの街へ』
現実逃避したい。
というか現実逃避してる。
もう〆切なのにまだ手をつけていない。
そんなことを話したら、
長いお説教が始まった。
今はどう切り抜けるか考えていたところだった。
そんなことを考えていたらいつの間にか
お説教は終わり近かった。
提出期限を数日伸ばしてもらったあと
机に向かうように言われた。
そんなことを言われたって
やる気は起きてこない。
変なことを考えているうちに
目に入ったプリントで落書きをはじめてしまった。
数日後また怒られることをまだ僕は知らない。
─────『現実逃避』