あなたを本気で好きになった。
好きになってもあなたは振り向いてくれない。
だって私は彼のお客さんだから。
こっちだけを見て欲しいなんて
欲望は叶わないの。
早く諦めないと
─────『欲望』
「ほら早く、乗って乗って」
私は誰かに背中を押された。
「待ってください!」
自分がどこにいるかも分からないのに
列車に乗るわけが無い。
そう思い言葉を口に出したけれど
この声は聞こえてないみたいだった。
背中を押されたまま
私たちは列車に乗った。
まるで私が乗るのを待っていたように
扉がしまった。
列車には人間ではない人も居た。
ここは一体どこなのだろう。
「ここに居る乗客はみんな列車に乗って
自分の居場所を探しているんだ。」
「へ〜そうなんだ」
私も色々悩んでいたしなんだかんだ楽しくなっていた。
お礼を言おうと前を向いたら驚いた。
姿が透けてる幽霊?妖精?のような人が
私を見ていた。
列車に乗って
私の居場所を探そうと思う
─────『列車に乗って』
あなたがいいと言うなら
あなたを連れ去って遠くの街へ行くよ。
それじゃあ国の一大事じゃない。
少し笑って少し俯く君
僕は本気だよ。
君がいいと言うなら
国の指名手配犯になっても
ここから連れ出してあげるから
─────『遠くの街へ』
現実逃避したい。
というか現実逃避してる。
もう〆切なのにまだ手をつけていない。
そんなことを話したら、
長いお説教が始まった。
今はどう切り抜けるか考えていたところだった。
そんなことを考えていたらいつの間にか
お説教は終わり近かった。
提出期限を数日伸ばしてもらったあと
机に向かうように言われた。
そんなことを言われたって
やる気は起きてこない。
変なことを考えているうちに
目に入ったプリントで落書きをはじめてしまった。
数日後また怒られることをまだ僕は知らない。
─────『現実逃避』
いつかアニメやマンガのような
炭酸みたいに弾ける日常を過ごして見たかった。
君は今どう過ごしていますか。
当然のように運命の出会いも
イケメンとの関わりもない。
毎日がなんの新鮮さもなく
一日がとけていく。
私は今つまらない日を過ごしてる。
あなたは今何をしているの?
あなたは私を連れ出してくれる?
─────『君は今』