歴史なんて教えられても頭に入らない。
先生の声は左から入って右に抜けていくんだから
もしタイムマシーンがあるなら
その時代にタイムスリップして
実際にその場面見れれば良いのに。
そしたら絶対に忘れないのに
─────『タイムマシーン』
今日の夜はちょっと特別
少し高いお酒に
いつもは買わないハーゲンダッツ
いつもよりも早い帰宅だったから
ドラマもリアルタイムで見れる。
いつもより
ゆっくり過ごせて幸せ気分
次の特別な夜まで
アイスは我慢
─────『特別な夜』
俺は俺が落ちて沈んでいくのを笑顔で見ていた。
あいつが嫌いだ。
あいつも俺が嫌いだ。
俺は彼女が好きだ。
あいつも彼女が好きだ。
苗字も同じ
誕生日も近い
ほぼあいつと俺は同じだ。
それだからテストの点があいつの方が上だったら
ムカついたし頭に血が上りそうだった。
俺はあいつに少しも負けたくなかった。
あの日は風の強い日だった。
その日はサークルで旅行行くことになっていた。
あの日はあいつから俺を呼び出した。
確かあいつから俺に襲いかかったと思う。
違う...お...俺からだったかも。
分からない。
何話したかも覚えてない。
ただ鮮明に海の底に落ち続けるあいつの姿が
残っている。
それと1つ覚えいることは
同時に俺が俺をあいつを見て笑ったこと。
─────『海の底』
君に片思いしてる僕にはどうしても苦しくなる。
すぐに会えない距離。
自分で選択した短期留学。
僕の好きな人は1つ上の先輩で
先輩も短期留学に行ってたから
僕も行きたくて
でも今はそんなことやらなくていいくらいの気持ち
>>>先輩に会いたい!!!<<<
この気持ちが僕の頭を支配する。
何のメッセージも送らず先輩に電話する。
「もしもし」
先輩の声を聞いた時
僕は嬉しくなった。
「先輩留学が終わったら会いに行っていいですか?」
「何?寂しくなっちゃったの?
良いよ迎えに行ってあげようか?」
ちょっとからかうように言う彼女の声に
僕は「うん」と短い言葉を送る。
「しょうがないな〜」
なんて言いながら先輩は
またねと言って電話を切った。
早く君に会いたくて
僕は早めに寝ることにした。
─────『君に会いたくて』
あなたと過ごした2年とちょっとの間
私は欠かさず日記を書きました。
大切な思い出を忘れてしまわないようにと
彼とはもうすぐ3年の付き合いになるって時に
2人でデートに行った行きました。
あの日からその日記は開けていません。
彼はあの日私に別れを告げました。
彼は私との未来が見えないから
別れてくれと言っていました。
正直ショックで言葉を失いました。
私も彼も結婚適齢期を過ぎていたし
この人と結婚するのかななんて
考えていましたから
あれから数年後
私も彼も別の方とお付き合いをして
結婚しています。
あの彼との思い出日記は
実家の押し入れの奥に今も眠っています。
─────『閉ざされた日記』