繊細な花
それは窓辺の一輪挿しに生えていた
光を受けてキラキラと輝く一輪の花
見たこともない、名前を知らない花
触ってはいけない
そう言われていたのもあったけれど
触れずに、見つめるに留めていた
直感として
触れてはいけないものだと
そう、思ったのだ
君がいなくなって
僕は無意識にその花びらを撫でてしまった
その一瞬で
繊細な花は砂のように砕けて消えた
1年後
教室に入るなり僕のことを呼ぶ声
今年も同じクラスだねって笑う君
僕にはその姿が眩しくて
かけがえないものだった
ちょっとだけ僕より頭の良い君
できれば君と同じ大学に行きたい
そう思って毎日勉強してるんだ
1年後、僕たちはどんな2人になっているかな
無事に卒業して同じ大学に行けたら
君にこの思い、告白してもいいかな
子供の頃は
何でもできると思っていたし
何もかもわかっていた気でいた
実際は何もできないし
何も知らない
だから色んな失敗をしてきたし
今思うと恥ずかしいことばかりだった
だけど何も知らなかったあの頃にしか
できないこと、思いつかないことも
確かにあったんだ
あの頃に戻ることはできないけれど
ちゃんとあの頃の自分に向き合って
今を生きていたい
日常
仕事帰りのウォーキング中
ふと空を見上げる
空は青く、吹く風は心地良い
平和だなと思う
何事もなく過ぎていく日常
穏やかさは時に不安をかきたてる
いつかはこの日々も終わってしまう
穏やかなら穏やかなほど
幸せなら幸せなほど
その時を思うと怖くなる
今の身の回りは平和だ
仕事も楽しいし、友だちもいる
日々の趣味も充実していて
自分は、幸せでいていいのだろうか?
幸せでいいんだって
無理やり思い込ませる
だって
この幸せな日常は
永遠に続くわけではないのだから
好きな色
聞かれて、真っ先に思い浮かぶのはピンク
選べる時は必ず選ぶ
なるべく取り入れていきたい色
身につけやすいのは赤
くっきりした鮮やかなレッドも
落ち着いたワインレッドもいい
何かと手元に集まりがちなのは黄色
不思議と気に入って買うものに多い
推しの色はオレンジ
何かと縁のある色だけど
意外と手元にはないかもしれない
でも緑も青も好きだし
やっぱりカラフルなの、いいよね