あなたがいたから
澄み切った青空の下
静かに眠るあなたの頬をそっと撫でて
あなたが好きだった花を供えて
あとはただ立ち尽くして見送るだけだった
脳裏をめぐるのはたくさんの思い出たち
一人ぼっちだった私の前に
突然現れて手を差し伸べてくれたあなた
二人で過ごしたかけがえのない日々
人生は決して楽しいことばかりじゃない
けれど
あなたがいたから
私は悲観することなく幸せに生きられた
だから私は……
呼ばれた声に振り返る
心配そうな表情の子供たちに孫たち
大丈夫よ
穏やかにみんなに微笑む
今はあなたたちがいるから
ちゃんとまだ幸せに生きられる
相合傘
君と僕
隣同士に名前を並べて
真ん中に線を引いて
屋根を乗せれば相合傘
砂の上に書いたそれは
気恥ずかしくて
後ろから君に声かけられた瞬間
慌てて消してしまった
君はそんな僕に気付いていないのか
気付かないふりをしているのか
急に降り出した雨に
傘を広げる
隣同士に並んで
身を寄せ合う
君と僕
落下
落ちていく。どこまでも
それは一瞬の出来事なのかもしれない
だけど当事者にとっては
永遠とも感じられるような
スローモーションの世界
こうなってはもう
どうすることもできない
ただただ重力に、風に
身を任せるのみ
もはや逃れること叶わぬ運命を
静かに受け入れようと
目を閉じる
今までの人生が
脳裏をぐるぐると回っていく
落ちているはずなのに
まるで飛んでいるかのような
浮遊感。高揚
すぐに全てが終わるはずなのに
永遠にこの気持ちが続くような気がして
未来
一歩、前へ踏み出す
それは大きくても小さくても
未来へと向かう一歩
この先何が待っているだろう
楽しいことばかりじゃない
そんなことはわかっているけど
一緒ならきっと乗り越えられる
幸せな未来を信じられる
だから今あなたと共に
未来へと歩き出す
1年前
あの時、更に1年前のことを思っていた
何か変わったことがあったかもしれないし
何も変わっていないのかもしれない
1年前と同じテーマで
何か違うことが書けているだらうか
1年前と比べて
きちんと成長しているだろうか
気付いてしまったから
そろそろ終わりのこと
考えなければならないのかもしれない