木弓るん

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9/30/2024, 1:23:52 PM

きっと明日も

一日が終わろうとしている
ひとつの区切りを迎えようとしている
私の中で何かが変わるのかもしれないし
なんにも変わらないのかもしれない
だけど何を思おうとも
きっと明日も変わらない日常が待っている

長い時の中で
人も物事も変わらずにはいられない
遠い場所では
辛い思いにさらされている人もいる
それは決して他人事ではない
きっと明日も平穏無事とは限らない

人はあたりまえのことはあたりまえに受け取る
きっと明日も変わりないと信じている
だけどそれは本当はあたりまえではない
だからこの日々を有り難く思い大切に生きよう

きっと明日も、変わらない日常でありますように

9/29/2024, 11:34:13 AM

静寂に包まれた部屋

通された部屋には、何もなかった
机と椅子。調べ物をするためのパソコン
休憩用だろう長ソファー
窓すらなく、背後の分厚い扉を閉めれば
何の音もない、静寂に包まれる

椅子に座り、精神を研ぎ澄ませる
創作活動とは自分との戦いだ
雑念を払うためにこの部屋を用意してもらったが
意外と静かすぎても集中できない

だけど、ここまでしてもらった以上
何らかの成果を出さなければならない
この原稿を書き上げるまでここから出ない
それは自分で決めたこと

この部屋はしばらく静寂を保っていたが
やがて私が叩くキーボードの音が響き渡る

9/28/2024, 3:06:54 PM

別れ際に

別れる時はいつだって寂しい
次に会える時の事を考えたいけれど
そうして
二度と会えなくなることだってある

悪いことばかり考えすぎとか
不謹慎だとか言われるかもしれないけれど
何かあった時に後悔したくない

いってらっしゃい
いってきます
さようなら
またね

後悔したくないから
別れる際はなるべく丁寧に言葉を交わしたい

9/27/2024, 3:27:47 PM

通り雨

激しい音と稲光と共に
空から大粒の雨が降ってきた

たまらずそのへんの軒下に走り込んで
ため息をつく
ほんの数秒というのに全身びしょ濡れだ

「ついてないな」

思わず声に出して

「そうでしょうか?」

返事が返ってくるとは思わず
びっくりして横を見ると
スーツをびしょ濡れにした紳士が立っていた

「あなただってずぶ濡れじゃない
 その高そうなスーツだって
 洗濯が大変そうだし」
「あはは、確かにそうだ
 スーツの替えもないし、困ったな」

本当に困っているのかわからないほど
紳士は明るく笑っている

「ですが」

不意に目を細めて言葉をつなぐ

「通り雨の後は空気が綺麗になるんですよ
 それにあなたのような素敵な方と出会えた
 私は幸運です」

その瞬間、急に辺りが明るくなって

「ああ、やっぱり私たちは運がいい」

雨はすっかり上がり
紳士の指差す先には大きな虹がかかっていた

9/26/2024, 3:02:49 PM



開けっ放しだった窓から吹き込んでくる風に
冷たさを感じて秋物のコートに袖を通す

外に出て空を見上げれば雲一つない快晴
だけど夏より幾分薄さを感じる青空
季節が変わったんだなと感慨深くなる

過ごしやすい季節は短いもの
今のうちに何をしておこうか

行きたい場所、見たいもの、食べたいもの
やりたいことは全部しておきたい

季節は秋
私が一番好きな季節

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