木弓るん

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5/26/2024, 3:23:56 PM

月に願いを

紺色の空に浮かぶ白銀の球
眩しいほどに幻想的な光景に
こんな日は奇跡が起こるのではと
思わずにはいられなかった

陽の光を反射して差し込む白い光は
明るいけれど陰の光
日中とは正反対の眩しさに
心の落ち着きと共に背徳も感じていて

あぁ、こんな願いを持ってもいいのだろうか

胸によぎるのはある種の後ろめたさ
だけど願わずにはいられなくて
月に願いをかけて
そして堕ちていく……

5/25/2024, 11:32:20 AM

降り止まない雨

外は土砂降りだった
君は寝台に横たわって
荒く、でも弱々しい呼吸を続けている
医者を呼びに行った方がいいのだろうか

時は深夜、雨は止まない
それでも……

立ち上がろうとして
何かに阻害されて、振り返る
僕の服の裾を掴む君
こんなに苦しそうなのに
行かないでと首を振る

夜が明ければ
せめて雨が上がれば

君の手を握り祈るけれど
雨は降り止みそうにない

5/24/2024, 12:59:43 PM

あの頃の私へ

わがままで、すぐ調子に乗って、可愛くない
ズボラで、面倒くさがりで、だらしない
さみしがりで、自分のことが大嫌いな私へ

ちゃんと生きられるし、自分の居場所あるよ
愛されるし、自分のこと、愛してあげられるよ
まだまだ人生、これからだよ

幸せになんかなれないし、なる資格もない
そう思っていたけれど
今ちゃんと、幸せだよ!

5/23/2024, 11:00:00 AM

逃れられない

狭く、殺風景な部屋に一人ぼっちだった
ここに連れてこられてから
どのくらいの月日が流れたのだろうか

最初の頃こそ
くり返し、くり返し脅されて
逃げ出そうなんてそぶりを見せただけで
痛い目にあってきた

今は別に拘束されている訳ではない
部屋に鍵さえもかけられていない
あいつも、しばらくはここにこない

逃げようと思えば逃げ出せるのかもしれない
目の前の扉を開けて外に出て
誰かに助けを求めればいいのかもしれない

だけど

ここから一歩も動けない
震えが止まらなくて立ち上がれない
私はもう見えない糸でがんじからめに
縛られているのだ

5/22/2024, 11:54:24 AM

また明日

夕暮れの帰り道
長く伸びる影の上で
名残惜しそうに足踏みする君

二つの影は一つになって
ゆっくりとまた二つに戻る

名残惜しいのは僕だって同じ
だから今は別れの寂しさより
明日何をしようか考えよう

どこに行きたい?
何を食べたい?
どんな話をしようか?

ほらね
ワクワクしてきた
だから楽しい明日のために
今日はそれぞれゆっくり休もう

じゃあね
また明日!

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