木弓るん

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4/21/2024, 12:51:01 PM



手の中に溢れて
煌めいて、零れ落ちていく

それは神々にとっては
些細なものなのかもしれない
けれど、人々にとっては
かけがえのない、生命の雫

零れ落ちていくものはもう
救えないのかもしれない

けれど
諦めきれず掬い上げようとする
たとえその行為が
更なる雫を零れ落とすことになろうとも

4/20/2024, 2:03:18 PM

何もいらない

欲しいものは何でも用意する

そう言っても、少女は無言で首を横に振る
そして私は少女がそう反応することを知っていた

少女は絶望していた
もう笑うことも涙を流すことすらなく
何の欲望も、欲求も持たない
ただただ光を失った瞳で私を見つめている

彼女をそうさせてしまったのは私の責任だ
だから私も何も望まない

彼女が再び感情を、笑顔を取り戻す以外は

4/19/2024, 12:04:49 PM

もしも未来を見れるなら

自分の未来を見たいだろうか
どのように生きて
誰と出会って
どう死ぬのか
知りたいだろうか

色々と想像して
静かに首を降る

知って何になるのか
知ってしまったら変えることなどできない
決められた未来を生きることに
意味などない

そんなことより
もっと近くの未来を見たい

そう、頼んでいた荷物がいつ届くのか
もう限界なんだ
トイレで長期戦に挑んでも大丈夫なのか

4/18/2024, 10:55:59 AM

無色の世界

私の世界には色の概念がない
みんなと見えている世界が違う
そんなことに気付いた時は
ああそうなんだとすんなり受け入れた

強がってはいたけど孤独だった
私はいつだって色のない世界でひとり
みんなの言うことがわからないし
私の言うこともわかってもらえない

だけどあなたと出会って
私は孤独ではなくなった
相変わらず私の世界は無色だけど
あなたと一緒にいることで
確かに少しだけ色というものを感じられた

4/17/2024, 11:36:28 AM

桜散る

ピンク色の花びらがひらひらと舞い落ちる
そのただ中に立ち尽くす君
まるでピンク色の雨を浴びるように
上を見上げて花びらが当たるに任せている

君はただ静かに泣いていた
散っていく桜と同じように
君の想いも散っていったのだろうか

今はただ悲しくて悲しくて苦しい
花は散って後には何も残らない
だけど一年経てばまた花開くよ
散ってしまった君の笑顔も
一年経てばまた満開になるよ

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