木弓るん

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9/14/2023, 12:47:11 PM

命が燃え尽きるまで

誓いを立てよう
生涯君を愛し続けよう
君が悲しい時は寄り添い
困った時は力になろう

君に笑顔でいて欲しい
君の喜びを共に分かち合いたい
幸せな人生だったと
最期には思って欲しい

君に尽くし、君を守ろう
この命、燃え尽きるまで

9/13/2023, 11:31:53 AM

夜明け前

明けない夜はないなんて
誰が言い出したのだろうか

この街はついに長かった夜が明けようとしていた

城壁の上から見下ろせる限り
先程までの喧騒が嘘のように静まり返っている

だけど、確かに
今この瞬間城の中では
最後の戦いが行われているのだ

追い詰められた城主は
志の高い若者に倒され
街は圧政から開放される

長い夜が明けた時
若者はどのような夢を語るだろうか

傍観者はただ静かにその時を待っていた

9/12/2023, 10:29:40 AM

本気の恋

女のコたちが集まったら
必然的に始まるのが恋の話

あの人がかっこいい
あの人が好み
ずっとあの人のことが好き

適当に相槌を入れながら
でもほとんど聞いているふり

かっこいいとか
好きとか
全然わかんない

男のコと付き合ったこと
ないわけじゃない

だけど結局
恋って感情がわからなかったんだ

本気の恋
アタシにも訪れる日がくるのかな?

9/11/2023, 10:41:40 AM

カレンダー

やっとのことで見つけた民家は
雑草が生い茂っており見るからに廃墟であったが

生活感があるな…

玄関には揃えられた女物の靴
脱ぎ捨てられた子供の靴
どちらも、経年劣化でぼろぼろになっている

床の状態から靴を脱がずそのまま上がる
テーブルの上にはマグカップ
錆びた缶に入った色鉛筆
変色したスケッチブックには
お花の絵が辛うじて残っている

一体何時から
この家の時は止まってしまったのだろうか
壁にかけられたカレンダーは9月
何年のものかは…いや
一番後ろのページに、次年のカレンダーがついている

「にせん…ろくじゅうさん…」

思わず、声が震える
知らず背中に汗がにじむ

これは、自分の知らない未来のカレンダーだ
自分は本当に未来に飛ばされてしまったのだろうか
人ひとり見当たらないこの時代
一体、何が起きているのだろうか…

9/10/2023, 11:11:37 AM

喪失感

街角で君に似た後ろ姿を見つけた
そんなはずはないのに
思わず追いかけて、顔を見て
ひとり、落胆する

街は喧騒に包まれていて
空は青く、吹く風は穏やかだ
いつも通りの平和な日常の中で
僕の心はからっぽだった

動かなくなった君と再会した時も
仲間たちと君を埋葬した時も
平静を保っていたはずだったのに

こんなにも、何も手につかないなんて

今はただ、空を見上げて
もう二度と会えない君に
思いを馳せるしかなかった

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