野菜大魔王

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1/20/2024, 7:04:39 PM

小さな村に四兄弟がいた。
ある日彼らの前に、村で一番美しい女が来てこう言った。

「今から一週間後、この中の誰かがあの太陽を私にくれたなら、私はその者と結婚しましょう」

その言葉を聞いた男たちは太陽を手にするべく、それぞれ行動を取った。


長男は「太陽は海に沈むのだから、海中を探せばいい」と言って、船に乗って海原へと旅立った。

次男は「地平線の彼方に太陽が落ちるのを見た。ならば、地平線の向こうへ追いかければいい」と言って、徒で大陸を渡る旅に出た。

三男は「太陽は東から昇り、西に沈むと教わった。その周回軌道上に網張れば、漁をするように捕まるのではなかろうか」と言って、巨大な網を担いで高い場所を目指し、村を出た。

四男は「あげるなら、とびっきり美しいものを」と言って、幾つかの道具を持って丘に出かけた。


それから一週間後、四兄弟それぞれ何かを手に、村へ帰って来た。


長男は言う。
「これはマンボウといって、海の太陽魚と呼ばれる魚にございます」

次男は言う。
「これはヒマワリといって、見た目の通り太陽にそっくりな花にございます」

三男は言う。
「これはタイヨウチョウ科の鳥で、名前に太陽とあるのだから、きっと太陽の鳥にございます」

四男は言う。
「これはあなたのために描いた、世界でたった一つの絵であり、たった一つの太陽にございます」


四つの品を見てから、女は「あなたが一番素敵ね」と言って、四男を選んだ。

1/19/2024, 11:48:04 AM

もう会えないと解ったら あなたに会いたくなって
瞼の向こう側に探しにいくよ

恥ずかしくて言えなかった 今は沢山言いたい事
大事だった事失くして知るよ

あなたが居た事 あなたと居た事
過ぎていく時間 時々忘れるけど

他人事にはしないよ 何度でも思い出すよ


いつか会えなくなるから 出来るだけ側に居るよ

独り言にはしないよ 沢山話をしようよ

1/18/2024, 1:20:45 PM

自動録画 頭ン中
お揃いの記憶は多い方が良い

なのに思い出すのは
割とどうでもいい事ばかり

それも こっそり奪われていく

ハロー バイバイ 繰り返して
そうやって来たんだ ここまで
約束なんて 要らないでしょう
思い出せたら また会えるから

1/17/2024, 3:23:38 PM

冷たさを増して、風に色が着く

人の世に似ている気がする

1/16/2024, 5:34:20 PM

あれこれ綺麗なモン詰め込んで
出来上がったのはとても醜いもの

言葉に直して丁寧に並べた本音
無駄なくらい丈夫に造られた盾と剣

話し合ったり 鏡を見たり
そのどちらも殺し合う事なのかも
疑った優しさ 悪魔か天使か
取捨選択 間違えたらすぐに迷子

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