komaikaya

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1/14/2026, 9:32:50 AM

「思ったんだけど。この三日間のお題ってさー」

「え? 今日は『夢を見てたい』で昨日が『ずっとこのまま』、おとといは『寒さが身に染みて』で……」

「つまり──寒さが身に染みて、ずっとこのまま夢を見てたい」

「意味が通った。なんか、布団の中にいるっぽい?笑」

「絶対布団の中だね! で、それで、思ったんだけど。お題のヒトはね、たぶん二度寝しちゃったんだと思う」

「はい? 二度寝?」

「二度寝からの寝坊&遅刻」

「あー……『このまま夢を見てたい』って現実逃避したくなる事態?」

「そう。しまった、やらかした〜! の後の、絶望タイム笑」

「でもこの言い方……この後、頑張ってちゃんと起きてそうじゃん? このまま夢を見てたい、だがしかし、そんな訳にもいかない──」

「そうそう、絶対起きて、ちゃんと仕事か学校かに行ってるよね。マジメなヒトなんだよ、なんせこうしてお題にすることで、自分を戒めちゃうんだから」

「わざと自らの黒歴史を他人に公開してみせるんだ、同じあやまちは二度と繰り返しません、って……マジメだな〜」

「ねー? 寝坊したらそのまま仮病使って休んじゃえ〜とか、考えたりしないヒトだよ、きっと」

「まぁ、でも……なんかさ。こういうマジメなヒトが報われる世の中であってほしいもんだな」

「だね! もしかしたら、マジメさゆえに気苦労も絶えなくて、それでよく眠れなくて、寝坊しちゃったのかもだよなぁ」

「『夢を見てたい』──うん、ちゃんと寝ろよ!」

「いい夢見てねー! って、お題のヒトはこれ、読んでるかな?」

「……マジメなヒトだから?」

「えっ? まさか、この無数の投稿をすべて、とか……? いやいやいや、読まんでいいから、ちゃんと寝てくれー!」


1/13/2026, 8:38:25 AM

『ずっとこのまま』どこにも行かず、一歩たりともここから動かずにいる、そんなわけにはいかないんだけど、どうしても心が動かない、心が動かないから動けない、けれどもう心を揺らしたくはなくて、だって揺れる心を持って口を開くとロクなことがないからで、だけどそれを持たないことには、文字の羅列を望むように紡げない──ああそうか、心が動かないんじゃなくて、動かし方を忘れたフリをしてるだけ、もう揺らしたくないから、傷つかずにいられると思い込んでいるこの場所に『ずっとこのまま』いたいから、でもしがみついたその場所が『ずっとこのまま』、未来永劫そこに有り続けるとは限らないのにね?

1/12/2026, 9:26:27 AM

 普通の冬の装いだけでは『寒さが身に染みて』しまうお年頃になった私にとって、ダウンベストはもう欠かせない存在だ。

 初めは外出用の一着だったのが、室内用にもう一着を買っていた。あったかいのに身動きの邪魔にならないところがいい。夜寝るとき以外ずっと、ダウンベストを着ている──うん? 待てよ?

 寝るときには、羽毛布団。
 起きてるときは、ダウンベスト。

 ……ダウンベストって。
 言ってみれば、ウェアラブル羽毛布団、だったり?

 ああ……そういえば。
 昔、ダウンジャケットが出始めた頃に人が着ているのを見て「なんだか布団みたい、クスクス笑」って、思ったこともあったっけ(昔のダウンは今のよりもっとモッサリしてた、と思う)。

 若かった頃は「そんな布団みたいなの着てまで防寒するなんて、クスクス笑」とか言えちゃうくらい、寒さにはそんなに弱くなかったんだけど。
 月日が過ぎ、気がつけば私も"お年頃"になってしまったからね、ためらいもなくダウンを重宝している、という訳です。

 うん、こんなに軽くてあったかいウェアラブルお布団──薄手のダウンがある時代で、本当に良かった! こうなったら、ダウンスカートも買っちゃおっかなー?

1/11/2026, 9:47:12 AM

『20歳』と『三日月』


「──なにも変わらなかった」

 20歳が三日月に言った。

「17歳や18歳、19歳のときと同じ。ただ昨日が今日になって、すぐに明日になっただけ、ワタシも世の中も、なにも変わらなかった」

「そりゃ、そうだろ? この世は基本、なにも変わらない。少々歳を重ねたところで、オマエはオマエでしかないのだから」

「アナタは──見る度に、その姿が変わるのに?」

「スポットライトの当て具合が違うだけだ。光の加減でオレは、マッチョにも、いまのようなヒョロヒョロの優男にもなる。だがオレは、未来永劫、オレでしかない」

「ああ、そういう……三日月のアナタも満月のアナタも、アナタはアナタである、と」

「フン……まぁ、そういうことでもいいか」

 三日月は鼻で笑い、そして続けた。

「で? オマエは、どんなふうに変わりたかったんだ? いや待て、当ててやろう。いまのオマエじゃないなら、なんでもよかった──ここではないどこかへ行きたかった〜、とか、どうせそんな感じだろ?」

「……普通に、腹が立ちますね?」

「フッ、腹が立つなら重畳。まぁせいぜい、いま現在ココにいる、オマエのままでいることだ。そのまんまのオマエでもな、意外と、なんにでもなれるぞ? ……オレと違って、な」

 それから──月日が過ぎ。

 かつて20歳だった者は、久しぶりに見上げた夜空に三日月があるのを見つけ、三日月と話したことを思い出した。

「……アナタは。変わらずにそこにいる」

 かつて20歳だった者は続けた。

「ワタシも、どんなにあがいても結局、ワタシのままでしたが。でも何者かには、なれたかもしれませんし、これからも……まだ、なんにでもなれる。アナタとは違って」

 三日月からの返事はなく──かつて20歳だった者は、ふいっと三日月から視線をそらす。そして背に月光の当たる熱にも気づかず、一人夜道を行くのだった。

1/9/2026, 9:55:52 AM

 遊園地かショッピングモールだったか、『色とりどり』のバルーンに惹かれてそれをねだり、でもそうすると、買ってもらうのならどれか一個、このうちの一色だけに決めなくてはならなくて。

 それでまぁとにかく選んで、それを買ってもらって手に持つのだけど、最初にバルーンを見たときに感じたワクワク感はなくなっていて、なんか違う、なんか足りない……って気持ちになってしまう──。


「ええと……なんのハナシ?」
「いいな、と思ったのはそのときの、総合的な雰囲気のせいで、実際にそこから一つを選んでみたら、がっかりしちゃうこともあるじゃない? ってハナシ」
「……がっかりされたくない、くらいには。俺のこと、考えてくれてる?」
「え? っと、あの、」
「なるほど、そうやって遠回しに本気かどうかを推し量っている、と」
「じゃなくて! つまり……たぶんだけど、気の迷いなんじゃないかな、だって私なんかのことを、その、」
「これください! って、ちゃんと選んだの! 観念しろっての!」
「〜〜〜〜っっっ!」

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