『冬晴れ』 三句
冬晴れの
初出勤を乗り切った
アナタは偉い
ワタシも偉い
👏👏👏
◇
冬晴れに
正月太りを
さらすとて
引き締まるのは
想いばかりか
◇
冬晴れの
いつまで続く
意地っ張り
たまに泣いても
いいんじゃないの
『幸せとは』──まだ味わっていない、けれどそれを味わえば、きっと至福を感じられるとわかっている対象が、この世に数多く存在することである。
なんと、この世にはまだ、私が読んだことのない神マンガや神小説が、まだまだたくさんあるのだ──いや本っ当に、この時代のこの国に生まれて良かった! って思う。
今年も数多くのマンガ・小説に出会えますようにっ! パンパンッ
「『今年の抱負』? 抱負……カカえたり背負ったり?」
「イダいた決意を負いながら頑張るぞ、っていう心構え、だよね。それでほら、新年なんだし、今年の抱負、言ってみてよ」
「ダいたり、背負ったり……」
「なにを? ってかダく言うな、あとワタシのハナシ聞いてないし、」
「……抱いたからには、オマエの一生を背負うから」
「っ、なんっ……え、なに急に? 重い重い、帰郷して久々に顔合わせたばっかりで、いやそれでこーなっちゃってんのもどーかな? ってカンジではあるけどさ、待って……ダメ、簡単にときめくな、私!」
「重くない。ほら、余裕」
「その"重い"じゃなくて! ちゃんとハナシ聞いてよ! あーもう、お姫様抱っこが余裕とか、そんなの……」
「それと、今年の抱負はオマエを落とすこと。ああ、そういう意味じゃない、こうしてカカえたら絶対落とさないし離さないから、安心しろよ?」
「うう、なんか順番チガウし、安心出来ない……でもたぶん、もう落ちましたー! チョロくてごめんなさーい!」
『新年』を迎えると同時に年をとる、昔の数え年という制度のことをふと考えた。
気が引き締まる感じでよろしいのではないか、しかし、年末に生まれた赤ちゃんが新年にいきなり2歳になるってのはどうなの? など。
まぁ、それはさておき。
わたしが重ねてきた新年なのだが、いつの間にか、だいぶいい高さに積み上がっている。
下手クソな重ね方のせいでグラグラ揺れて、次の新年を重ねるときには、倒れてしまわないかとヒヤヒヤすることだろう。
よそに目を向ければ、新年の重なりが見事な、倒れる倒れないレベルじゃない、美しい塔があちこちに……。
羨ましい? いやまぁ、そういう重ね方もあったんだなぁ、と思うだけ。
だって、ここまで来たらもう、どんなにみっともなくったって、無理矢理にでも重ねてくしかないんだから……うん。
また来たるべき新年を、重ねるがために。
今年も平らかに、平らかに。
お題:『星に包まれて』&『静かな終わり』
☆☆☆
「星に包まれてる、なんて表現したくなるような星空、いつか見てみたいなぁ」
……と、彼女が言ったから。
俺は、家庭用プラネタリウムの、ちょっといいヤツを買ったのだ。
しかしどうやら、それがきっかけで──俺と彼女の関係は、まるで付き合ってたのが夢だったかのような、静かな終わりを迎えることになった。
「うわー。『これからもいい友達でいたい』、その返事にお前、『了解』って、それだけ……?」
俺のスマホでメッセージアプリの履歴を見た工藤が、口を押さえながら、肩を震わせた。
「……笑う場面か?」
「悪い、でもお前らしいなぁ、って。それで、元カノちゃんの旅行ブログってのは……ああ、ほんとだ。さすがウユニ塩湖、360°の星空ね、すっげー綺麗じゃん! うん、まぁ……アウトドアとインドア、つまりは方向性の違い? でも元カノちゃんからしたら、このプラネタリウム……チガウ・ソウジャナイ感、凄かったろうなぁ……クッ、フフッ」
笑いをこらえるつもりのない工藤から、スマホを取り返し、俺はため息をつく。しょうがない、目的のためにはちゃんと、事情は説明しておきたい。
「まぁ……だから。この家庭用プラネタリウムはそういう"イワクツキ"ってこと、それでもいいなら、もらってくれると助かる」
部屋を暗くして、プラネタリウムのスイッチを入れ。
あの日の彼女も、微妙ながらも一応は喜んでくれた星空を、工藤に見せてやる。
俺たちはベッドに背を預けて並んで座り、しばらく無言でその光景を眺めた。
「……お前さぁ。俺のこと部屋に上げちゃうくらい、弱ってんだ」
俺が返事をしなかったのをいいことに、暗闇の中で工藤が、距離を詰めてきた。
「こうやって慰めてやれば、コロリと……って! お前がそんなチョロいわけないよなー!」
工藤に髪をグシャグシャにされながら頭を撫でられ、「さぁ、俺の胸で泣いてもいいぞ」「バーカ、誰が泣くか」などど軽口を叩き合いながら、ふと思う。
工藤は常日頃から『お前って軽〜く俺の守備範囲なんだよね〜』などと俺に言い、俺はそれを適当に無視したり流したりして、奴も『まぁそうだよね』などと返す、それがいつもの俺らの関係で、けれど。
「飲もうぜー」
「おう」
「失恋に……あっ、青春にかんぱ〜い!」
「うるっせぇよ」
こんだけ距離を詰められても、頭を撫でられても、べつに気持ち悪さもなく──チガウ・ソウジャナイって感覚が、湧かないんだが……俺が弱ってるから、か?
いや……この件はとりあえず、棚上げにしておこう。
「ちなみに、工藤ってアウトドア、インドア、どっち?」
「ガッチガチのインドア〜」
どうやら方向性? とやらは、合ってるようだ。