「五条さん」
「んー?」
「此処じゃない、…」
「え、?どうしたの?」
「此処じゃない何処かに、逃げてください」
「え?なにそれw」
「じゃないと、」
ああ
本当だった
ろんかのいっていたことは
全て当たっていた
でも、一つだけ希望はあるって言ってた
それは
ここから出ること
『アンタに居なくなってほしくないから』
これある意味告白だよね?
なら
死ぬわけにはいかないでしょ
『今度はちゃんと俺を最後まで呪ってください』
『そして、好きになってください』
期待しちゃうよ
ほんと
「クックックッ、させるかよ」
「ねぇ、ろんか、来世も逢おうね」
「夢……」
何でも俺は泣いてんだ…?
最近はこの夢しか見ない
誰かも分からない
けど大切な人のような気がする
俺の、大切な
「ろんか最近ぽけっとしてるよな」
「分かるー」
「眠いんだよ、」
「眠かったら寝てるじゃん」
「……」
誰だ
あの人は
俺の何なんだ?
そんなこと考えて歩いてたら
「わふっ、」
図体デカ…
「っ、すみません」
「あ?、…」
その時
俺は
思い出した
前世の記憶を
呪い
大切な人
死
「ろんか…?」
「…五条、さ」
この人は俺の大切な人だった
だって
願いが叶うとは夢にもほどが無かったから
「ろんか、っ!」
「っうぅ、ごじょ、さ」
何故か涙が溢れてくる
この感情は何なのだろう
嬉しくて切なくて悲しい
アンタの
五条さんの胸の中でいっぱい泣いた
「よかった、前世の言った通りだったね、」
「俺、ずっとアンタのこと忘れてました、呪霊のことも」
「そっか、ろんかロングなんだね」
「そうですけど、前のほうが良かったですか?」
「何でも似合うよ」
「それに、聞いてください」
「んー?」
「釘崎も虎杖も恵もちゃんと居るんです」
「そっかぁ、皆は元気してる?」
「相変わらずです」
「そ、ねぇ、連絡先交換しとこ」
「そうですね、」
「ろんか、」
「はい、?」
「ちゅ、結婚しようね♡」
「っは、はぁー?!」
この日に逢った日は
前世で最期に逢った日はだった
これもなにかの奇跡なのかもしれない
良かった
皆
幸せそう
貴方の未来が視えるの
それはとても残酷で醜い
他の人のも視えるの
でも
その先の先までは知らない
どうでもいいけどね
やだ
来ないで
俺の中で何かがいる
夢を見るといつも追われている
必死なって
この世から逃げ出すように
毎日西に急ぐ
いつかは
ほんとにくるのかも
これで、さいご、?
おれは、しぬの、…?
「ろ、んか」
「和菜さん、!」
「これ、で、さい…ごかも」
走馬灯が見えたんだ
君との出逢ってからの思い出が
全部見えた
初めて逢った日から
楽しい日
ぜんぶ
振り返るのが楽しかった
ああ
もっと
「もっ、と、ろん、かのせい、ちょ、うした…とこ
みたかっ、たなぁ」
「っ……グスッ」
「なか、ないでよ」
なんで
そんな顔するの、
久しぶりだね
反抗期ぶりに泣いたね
もっとたくさん
君を見ていたかった
「ごめんね」
今までに言ったことがなかった
でも
本当に思ってたこと
「ろん、か…これは、ぜったい…う、そじゃ…ない」
さぁ、笑って
お願い
「愛してる」
「まって、まだいかないでっ、やだ、やですよぉ、」
あ~あ
泣いちゃって
「おれが、しんで、も、…ずっ、と愛してる」
「…」
「らい、せでも、逢おう」
「約束ですよ、ぜったい」
うん
絶対
約束
「ありがとう」
大好き