人生のゲームオーバーおめでとう!
俺が人生で一番、気分や状況がどん底だった時。
親父は俺にこう吐き捨てた。
「お前は将来、仕事も見つからなくて人生どん底になって、変な奴と結婚するんだろうな〜w」
酒が入ってたから、という理由でも言ってはいけない物というのはあるだろう。
俺は生憎、根に持つタイプなんだ。
__だから俺は何十年も経った今でも覚えていた。
「何で…何でこんな事をするんだよ!!!!」
俺が家族が寝ている間に全員殺そうとしてたら、唯一、親父だけが起きていた。
親父以外の家族は全員死んだ。
俺が殺したからだ。
殺す前に親父は俺にそう吐き捨てた。
俺の大事な時間を割いている事も、こんなのに耳を貸すのも意味は無いことは知ってたけど、
何となく耳を貸した。
「息子が根に持つタイプだったのが、唯一お前の悪いところだったな。…実際、全人類お先真っ暗だからな。人なんて関係ねぇんだよ。」
まぁ此奴が覚えているとは微塵も思ってないけど、
俺は最後にそう言った。
物語って物によっては1章から結構続くものってあるじゃないですか。
その時に、1章の時に主人公たちと敵対してた人が、2章になれば姿を消して、
その後の例えば3章ぐらいの時に3章で現れた敵と、1章の敵が出会った時はマジで熱いと思ってる。
何か好きなんだよね。
それも、今連載されていた章の敵が負けて、一人でいる時に1章の時に現れた敵が目の前に現れてたらマジで好き。
ほぼ創作とかになっちゃうんだけどね。
失ったものはもう無い。
俺達の目の前には荒れ果てた野原だった筈の場所。
そして、俺等の足元には血が飛び散っていた跡。
「☓☓っ…!!」
悲しげな背中を見せている俺等の味方。
俺達はコイツを家に返そうと、此処に来たのだ。
服はもうボロボロになって、所々肌が露出しているが、其処には痛々しい傷に血が出ていた。
「……負けたわ。全員、死んでしまったわ。」
俺等の顔も見ずに背中を向けながらそう言う彼奴。
そんな事より俺達は彼奴が生きているだけで嬉しくて、涙が出てしまっていた。
「もう良いからっ……早く、早く帰ろうぜ、?」
「……俺はっ…、彼奴等のヒーローにはなれなかった。救世主にもなれなかった。」
今にも消えてしまいそうな彼奴の強い背中に、俺達は泣くことしか出来なかった。
開けないLINE
いつもだったら普通にウキウキして開けるのに。
何で開くことが怖くなっているんだろう。
私はただ、「おやすみ。」とLINEを送っただけ。
怖いと思う理由なんて何処にも無いだろう。
「あぁ……何で開けないんだろ……」
既読なんて付いていない事だって分かってる。
それも受け入れてるはずなのに。
「それも束縛なんじゃないの?ずっと自分の側に居て欲しいっていうのも。」
私はそう、幻聴が聞こえながらも布団に包まった。
まだ元気だったあの夏。
俺は昔から夏が好きだった。
夏になると、家が近い幼馴染の家に行って、虫取りをしたり一緒にゲームしたりする。
楽しくて、楽しくて、夏休みはずっと続けば良いってそんな事をずっと思っていた。
だけどそんな夏は数ヶ月で終わってしまう。
冬休み、俺は何時も婆ちゃんの家に行っていた。
「(今年のお年玉どれくらいだろ、早く婆ちゃんお年玉くれないかなぁ。)婆ちゃん!お久しぶり!」
「お久しぶりだねぇ……これ、お年玉。」
まぁ言うて、俺が婆ちゃんの家に行く理由はお年玉目当てぐらいしか無い。
婆ちゃんの家に行ったらやること無いし、あの幼馴染と遊ぶ事も出来ないし。
だけど、これは俺が中学生になった頃だった。
「は…?」
「貴方の幼馴染だった○○が事故で入院してるって…、お見舞いでも行ってあげなさい。」
幼馴染が冬休み中に不運にも、交通事故に遭ってしまったという。
俺は誕生日で貰った自転車に乗って、母親が言っていた病院に向かった。
勿論、冬だから何回も凍った場所に滑って落ちた。
【ガラガラ】
身体中がボロボロになりながらも、病院に着いた。
病室の扉をゆっくり開けると、見慣れた顔がベットに横になっていた。
「お前………よく原型は留めてたな。これ、林檎置いていくから食えよ。」
あまり顔は見たくなかった。
俺はそう言い、部屋を出ようとした。
その時に嫌な音が俺の耳には入ってしまったのだ。
【ピッピッ……ピーーーーー】
彼奴の心臓が止まってしまった音。
彼奴は13という若い歳で死んでしまったのだ。
だから俺は、何故冬が嫌いなのか、と聞かれたら俺は何時もこう答える。
「昔は…夏は良かったよな。」