「あれ、その付箋俺も持ってる」
神崎のノートには小さな、パンダのイラストがプリントされてる付箋がついている。
しかもかなりボロボロだ。
「これ山田がくれたやつだよ?」
「あ、そっか」
確かにこの前あげた気がする。なんで忘れてたんだろう。
…ん?
「この付箋1枚しかあげてなかったよね?もしかして使い回してる?」
「う、うん。だって可愛くて気に入っちゃったから」
なるほど…
欲しいなら言ってくれればいいのに
何回も使い回してたら意味ないじゃん…
「ふふっ」
「神崎ってほんと馬鹿だよね笑」
「え!?なに急に!酷いんですけど!!」
「なんでもないですぅ、」
「…ん、」
「これあげる」
そう言って付箋を渡す、念の為に2枚。
「間違えてたくさん取っちゃったから」
恥ずかしくて目が合わせられない。
「…ありがとう」
顔を見なくても恥ずかしがってるのが声でわかる
「こら、そこの2人喋らない!!」
まずい、授業中だった。
「!?すいませんっ!」
「すいませーん」
僕は神崎の事が好きだ。周りから見たら僕たちはカップルにしか見えないだろう。でも僕たちは友達だ。僕が臆病だから気持ちを伝えられてない。恋人になってこんなものかって失望されたくないんだ。
だから僕はこの、簡単に剥がせてなかったことにできる関係から踏み出せない。
こんなの自分でも情けない。
でも、卒業までは許して欲しい
「じゃあこの問題を〜神崎、いけるか?」
「っはい!!〜〜」
いつもこの席から見える横顔
神様、
ずっとこれだけは続きますように
※フィクション
センチメンタル・ジャーニー
後ほど
「ーは優しいね」
「ーの事見てるとほっこりするなぁ」
「ーなら絶対できるよ、頑張って」
そんな事言って
私の手を握ってくれたのも
授業中笑いかけてくれたのも
私が好きだからじゃないんだ
教師が生徒を好きになることなんてないんだ
って最近気づいたよ
幸せにならないでなんて言わないけど、私と結ばれた方が幸せだった世界ならいいな
あ、今日も昼休み
教室のドアから先生見てたよ
気づいちゃった?
私まだ諦めてないよ
だってこんなに好きなんだもん
────心の中の風景は
きっと忘れない
あなたを
(いつか投稿しまうま)
空なんて真面目に見たことがなかった
「ここの空は綺麗だね」
初めて君と遠くに行った日
そう君が言うから
気づけば僕も空を見るのが習慣になってた
「見て」
「雲がわたあめに見える」
「いちごジュースみたいな色の空だね」
「空が寒天ゼリーみたいに透き通ってて綺麗」
いや、全部食べ物じゃんって思ったけど
そんな無邪気なところも好きなんだよ
君とまた会えたら
もっと、もっと遠くに行ってみたい
ここの空はどんな空?
次はどこへ行く?
何食べたい?
って話したいな
「見て」
今日の空
虹が綺麗ですね
────遠くの空へ