たなか。

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7/7/2023, 7:30:50 PM

【七夕】

七夕がいいなって思ったんです。俺は織姫と彦星が一年に一回会えるのって考えながらってのいいなって思ったんです。他人にはわかって貰えない。だから、本を読んで自分の持てる語彙全てを七夕に注ぐんです。一年ずっと貴方を思いつけたって証明するために。
「案外執念深いんですよ、好きです。」

7/6/2023, 4:42:23 PM

【友だちの思い出】

友だちから聞いた友だちの思い出は、最期の記憶は私の笑顔だった。そんなわけで、私は死んでいる。死んだ友だちは今は別のところにいるらしい。なんで、記憶があるんだ。最初に思ったのはそんなこと。まぁ、別にいいかの繰り返し。当たり前なのだが、実体はないし記憶もいつか消える。忘れる前に聞けた最期の記憶。私が
「笑って送り出すから。」
なんて、ほざいていたらしい。まぁ、知るかだよな。私ももう少ししか思い出せない。それでもまぁ、別にいいか。

7/5/2023, 2:22:41 PM

【星空】

満点の星空を見て何を思ったか。初恋の女の子の話。
「あれはね、帽子座。」
本当はない星座を作り出して屈託のない笑顔で笑う子だった。それもまぁ昔の話で鮮明に記憶があるわけじゃない。けれど、なぜか思い出してしまう。特にこんな生ぬるくて雨の降りそうな天気の時は。
「私雨が上がった日の星空が一番綺麗だと思うんだ。」

7/4/2023, 2:48:16 PM

【神様だけが知っている】

神様だけが知っている、私が彼女を殺したことを。あの人だけが知らない、私の口が悪いこと。
「夢にまで見たこの瞬間。」
「性格の悪さが顔に滲み出てらァ。」
こんなの小説でしか聞かなかったセリフ。言ってみたかったの。知らないよ。
「悪い?」
あえて、つっけんどんにして返してみる。
「悪くない、知ってるからね。」
どこまで知ってるなんて野暮なこと。神様だけが知っている。でもこいつは私の神様なんかじゃない。きっと、神様なんていなかったって思うには早すぎるから信じている。でも、いつまで続けていられる? せめて、この家から出るまで。彼女の心を殺してしまったと知られるまで。あの人が私の心を奪ってくるまで。プログラムには記されていない感情が私の邪魔をする。だからだ。人の真似は上手かった。彼女を殺すのだって容易かったはず。
「もう帰ってこないの?」
「分かんない。」
神様はなんのために私を産んだんだろう。あの人は何のために私の知らない間に感情をつけてしまったんだろう。好きになったら負けになる。彼女はきっとあの人が好きだった。だからだ。負けるのは嫌だった。馬鹿だなぁ。あの人を見て悲しくなるのは立派に恋と呼んでもいいものなのに。

7/3/2023, 4:23:50 PM

【この道の先に】

この道の先に何があるんだろう。きっと俺が目指すべきはこっちじゃなくてあっち。この矢印の先には何がある?
「喉が渇いたから、水が飲みたかっただけなのに。」
更地に何かがあるなんておもっちゃいなかったけどただこの道の先にオアシスを見つけたかっただけ。

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