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6/6/2024, 1:01:31 PM

【最悪】

 「イエーイ、大成功だな!」
金髪の男は興奮していた。
 「早く開けようぜ!」
 「ちょっと待てって、落ちつけよ」
革ジャンの男はボストンバッグをテーブルに置きながら金髪をたしなめた。
 「だってさー、俺、金塊って漫画でしかみたことねーんだよねー」
 「どうせすぐに現金に変えるがな」
長身の男が言った。
 「だからだよ、今のうちにしっかり目に焼き付けておかないとねー、じゃ、無垢なる乙女とご対面~」
そう言ってバッグのファスナーを開けた。
 「あっこら」
 「………」
 「どうした?」
 「…何これ?」
革ジャンが上から覗き込んだ。
バッグの中は生後数ヶ月の乳幼児が入っていた。
 「あ、赤ん坊…かな?」
 「無垢なる乙女は?」
 「…無垢なる…赤ん坊?」
長身の男は頭を抱えた。 
 「最悪だ」

6/5/2024, 12:38:24 PM

【書く練習】

 今日は手足が鉛のように重い
 仕事に行くか休むか、ギリギリまで迷った
 だが結局行ってしまう
 休む勇気がほしい
 
 頭はモヤがかかったかのよう
 肩が落ち、姿勢も前屈みぎみ
 足は重く、一歩踏み出すのも億劫で仕方がない
 
 顔の表情筋は1ミリも動かす気力もない
 そんな人間に人など寄り付くわけもなく
 仕事中は人と会話らしい会話をしていない
 
 こんなことを書いている自分が嫌いだ
 体調不良アピールしてるみたいで
 気持ち悪い奴だと思ってしまう
 
 こんな日は、薬をのんで寝てしまうに限る
 明日はきっと今日よりは幾分ましだと信じながら

6/4/2024, 11:13:16 AM

【狭い部屋】

狭小住宅が好きだ
部屋自体が自分を包む膜のようで安心する
手に届く所に何でもあるこの安心感
 
これが中途半端に狭いといけない
あれが置けない、ここが足りない、そこがぶつかる等と不都合ばかりが目につく
 
カタツムリやヤドカリの如く
常に家とともに生きていく様に憧憬をいだく
そんなことを考えながら、1LDKの我が家へと帰る

6/3/2024, 12:10:43 PM

【失恋】

 恋に落ちるのは一瞬で
 恋が散るのも一瞬だ

6/2/2024, 12:52:15 PM

【書く練習】

 文章を書くのが得意ではありません。
 私用でも仕事でもメールなんかはものすごく時間をかけてしまいます。
 そのくせ大したことはかけていない気がして、送ったあとは激しく後悔して身悶えしています。
 
 書くことは癒しになるんだとか、何かで読んだ。
 癒されたい私は、ならば書こうと思ったが、うまく行かない。
 苦手なのだ。
 心に浮かんだことをそのまま書きましょうと云うが、
 心で思ったことを言葉に変えるのはとても疲れてしまう。
 
 考えすぎると、頭がつまった感じがして目眩と吐き気がやってくる。
 いつもそうだ、これのせいで好きだった読書もしなくなり、物事への興味が失せた。
 テレビや映画をみても心が動くことが少なくなった。
 大人になったのかと思ったが、そうではないと気づいた
 前は好きだったものが今は色褪せて興味が持てなくなる。
 
 それを自覚した途端に冷や汗がでた。
 自分はなにか大事なものを擦り減らし続けてるのではないかと。
 このままでは感情をなくしてしまいそうな気がした。
 当然そんなことあるわけないのに。
 
 そんなわけで、この焦燥感を打ち消すべく、何か行動を起こさなければと思った。
 無感動に成りつつある自分を留めるために何ができるか?
 たどり着いたのが、苦手ながらに文章を書こうと思ったわけだ。
 ただ最初に言った通り、書くのは苦手だった。
 無理のない範囲で、しかし継続的に。
 毎日少しづつでもいいから、なにか文字を書き残しておこうと思った。

 昨日で10回も書けたことに気がついた!
 まだ癒されることはないが、これが一日でも長く続くように願う。

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