"三日月" すり減った私の心みたい。
誰にも助けを求められなかったあの頃の私は、ただただ暗い夜の道を一人で歩いて、泣き疲れて家に帰る。
そんな日々を繰り返していた。
あの日もいつもと同じだった。何もかも上手くいかなくて、私は無能なんだって改めて気付かされたあの日。
自転車で海が見えるところまで行って、涙が枯れるまで泣いていた。
そんな私に君は手を差し伸べてくれた。
あの頃が懐かしい。君だけが手を差し伸べてくれて、こんな私に優しく微笑みかけてくれた。あの日も確か三日月だった。
君は今、どこで何をしているのかな…。
あの頃みたいに笑っているのかな…。
本当は会いたくてたまらなかった。あの頃みたいに私に優しく笑いかけてほしい。君の笑顔は太陽よりも眩しくて、温かくて。嫌なことを忘れさせてくれる。
三日月を見るとあの日を思い出す。
私は今も君に救われているよ。
「三日月」
10年前、君は突然僕の前から姿を消した。
高校二年生の春、桜のように現れた君はその年の冬
突然いなくなってしまった。
学校にも放課後寄っていた図書館にも、どこを探しても君だけが見当たらなかった。
引っ越したとクラスメイトの女子たちは言っていたけど何も言わずに転校するだろうか。
いなくなってしまった理由も分からないまま今日で10年。僕たちは恋人ではないけれど、僕は君のことが好きだった。僕の初恋は君だったんだよ。
こんな僕に優しく接してくれた君が忘れられない。
"お守り"と渡してくれた赤色のリボン。
「これはね、願いが叶うリボンなんだよ…」
10年経ってもこれだけは捨てられなかった。
君が僕にくれた大切な物だから。
僕は10年ぶりにリボンを握りしめて願った。
"もう一度君に会えますように"と…。
「時を結ぶリボン」
心の片隅で君だけを想っていた。
一方的な私の恋心。
叶うはずがないこの恋は今日で終わり。
だから、明日の君はもう好きじゃないよ。
夢を一生懸命追う君が誰よりも好きだった。
誰に何を言われても諦めず、ただひたすらに夢を追いかける君が大好きだった。
私がいなくても君は、今日も明日も星のように
キラキラ輝いている。
素直に応援できなくてごめんね。
でも、この恋も今日で終わりだから最後に言わせて。
私のものにならなくてもいいから、誰のものにもならないで。
「心の片隅で」